電波プロダクトニュース
041217_02
SiCを用いた低抵抗パワーMOSFET開発。 三菱電機は16日、シリコンに代わるパワー半導体の次世代材料として、SiC(シリコンカーバイド)を用いた低抵抗パワーMOSFETを開発したと発表した。耐圧1.2kV、電流1Aでオン抵抗率は12.9ミリΩ平方センチメートルである。 実用化に向けては電流容量を10倍以上増大することが必須で、数年後にも達成したい考え。 SiCを使用したパワー半導体を使えば、冷蔵庫や洗濯機、民生機器などのモーター、インバーターの損失を50%以上低減することができ、省エネや小型化に貢献する。 SiCには、シリコンと比較し絶縁性能を表す、絶縁破壊電界強度が約10倍の値であることが特徴。これにより耐圧部の低抵抗化が可能で、電力損失の低減や高周波数動作、高温動作が可能である。 今回、MOSチャンネル形成技術やSiC基板上のMOSFET構造の最適化などを行い、チャネル抵抗の最小化などを実現した。 開発したのは、MOSFET作製時に行われるイオン注入過程での素子内の欠陥の影響を抑えるために、イオン注入面に結晶品質に優れたMOSチャンネル層を形成する「チャンネルエピタキシャル成長層形成技術」の確立。これによりMOSチャンネルの低抵抗化を実現した。 さらにシミュレーションによりMOSFET構造を最適化、素子周囲の高電界部の終端は低濃度p型イオン注入による接合終端構造とし、素子の単位MOSFETセルを千鳥配置と最適化した。単位MOSFETセルの大きさは25×25μメートル、チャンネル長は2μメートル。これにより、オン抵抗は世界最小水準となる12.9ミリΩ平方センチメートル。 |
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