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次代を担うキーデバイス、デジタルチューナーデバイス。 
放送のデジタル化によって、衛星、地上波、ケーブルの各放送は大変化を遂げている。映像、音声、データを受信機に正しく表示するだけでなく、ハイビジョンサービス、多チャンネル化、オンデマンドなどブロードバンドによって提供できるサービスの幅が一気に広がり、ライフスタイルを大きく変えつつある。 松下電子部品はデジタル放送の本格的な普及期の中で、これまでのアナログ放送で培った技術をベースに、新時代のデジタル放送を先取りする新製品を次々に開発、商品化しデジタル放送時代をセットメーカーとともに切り開いている。 特にデジタル放送の受信部となるデジタルチューナーにおいては、1セグ地上デジタルチューナーモジュール、日本、欧州、米国向けデジタルチューナー、デジタル受信フロントエンドシステムなど業界をリードする新製品を発売し、デジタル放送時代の要望にスピーディーに、キメ細かく対応している。 テレビ、ＶＴＲのアナログ放送用チューナーで約30％の世界シェアを持つ実力をフルに発揮して、国内地上デジタル放送用チューナーではＯＥＭを含め50％以上のシェアを獲得し、好スタートを切っている。 05年から10年にかけて衛星、地上波、ケーブル、オーディオのデジタル化がグローバルに進展し、放送の新時代が地球規模で動き出す。通信モジュール、集積回路、貨幣デバイス、電装デバイスとともにチューナー事業を担当するモジュールビジネスユニット（岐阜県揖斐郡大野町、田中孝平ビジネスユニット長）はデジタル放送のキーデバイスであるデジタルチューナーでも新時代を支えていく。 ▼１セグ地上デジタルチューナーモジュール「ＣＴＭ―０１」 国内地上デジタル放送の携帯端末用サービス「１セグメント部分」を受信できる１セグ地上デジタル放送受信対応チューナーではチューナー部とＯＦＤＭ復調部を一体化して外形寸法を20×18×1.6ミリに抑えた「ＣＴＭ―０１」を開発し、05年夏から量産を開始する。 松下電器半導体社が開発したチューナーＲＦＩＣとＯＦＤＭ復調ＬＳＩを採用。 多層基板に周辺部品を高密度実装して、同社デジタル衛星放送用チューナーの約95％減の超小型、薄型を実現した。モバイル機器に適した1.5Ｖ／2.8Ｖの低電源電圧化、150ミリＷｔｙｐの低消費電力化を図った。 チューナーに抑圧を上げる歪み対策を施して、必要なＵＨＦ帯を取り出すフィルターを内蔵することによって、800／900ＭヘルツＵＨＦ帯の妨害対策を行った。 従来のロッドアンテナだと50センチメートル以上必要なアンテナ長を約5センチメートルに短くでき、ロッドアンテナと同レベルのアンテナゲインを確保できる、モバイル機器に必要な小形アンテナを実現するためのアンテナ制御モジュールも同時に開発し供給する（外形寸法10×10×2ミリ）。 ▼ＤＶＢ―Ｔ地上デジタルチューナーユニット「ＥＴ―５０ＨＴ」 欧州の地上デジタル放送ＤＶＢ―Ｔと地上アナログ放送ＰＡＬを1チューナーで受信できる。独自の高性能ＩＣと高周波回路技術を用い、コストを追求しながらデジタル、アナログの両地上放送の受信を可能にした。ＤＣ―ＤＣコンバーター、ＩＦ―ＡＧＣアンプ、ＳＡＷフィルターを1ＣＡＮに内蔵した。復調部はなし。中国デジタル地上波放送フィールドテストにも採用されている。 ▽入力インピーダンス＝75Ω▽雑音指数＝8デシベルｍａｘ▽印加電圧＝5Ｖ▽制御方式＝Ｉ２Ｃ▽外形寸法＝50.0×13.4×46.8ミリ。 ▼国内地上デジタル車載チューナー「ＥＴ０６Ｄ／ＤＴＭ６Ｊ」 カーナビやリアエンターテイメントシステム向けの業界初の車載用国内地上デジタル放送チューナー「ＥＴ０６Ｄ／ＤＴＭ６Ｊ」を開発し、05年5月から量産を始める。 地上デジタル固定受信用に開発した高性能フロントエンドシステムユニットの技術をベースに、ダイバーシティ受信に対応する53×28ミリのチューナー「ＥＴ―０６Ｄ」2個と、新開発のＩＳＤＢ―Ｔ復調ＬＳＩ2個を高密度実装したＩＳＤＢ―Ｔ復調部「ＤＴＭ６Ｊ」からなる。 マスターチューナーの信号とスレーブチューナーの信号をＯＦＤＭキャリア別に合成して高速移動受信時の高感度を実現するキャリア合成ダイバーシティ機能を搭載。車載時の感度を上げるためフィールドテストをしながらゲインを最適化した。さらに車載セットの電源設計を簡略化できるＤＣ／ＤＣコンバーターを内蔵した。 ＥＴ―０６Ｄ▽入力インピーダンス＝75Ω▽出力インピーダンス＝150Ω▽ＮＦ＝5デシベルｔｙｐ▽制御方式＝Ｉ２Ｃ▽印加電圧＝5Ｖ▽外形寸法＝53.0×11.4×28.0ミリ。 ＤＴＭ６Ｊ▽制御方式＝Ｉ２Ｃ▽印加電圧＝5Ｖ、3.3Ｖ、1.8Ｖ▽外形寸法＝68.0×10.0×38.0ミリ。 ▼国内地上デジタル受信フロントエンドシステムユニット「ＴＴＭ５Ｊ」 高密度実装により外形寸法89.0×14.0×41.3ミリに小型化した、ＯＦＤＭ伝送方式の日本向け地上デジタル受信ユニット。ゲインを抑えた低歪み設計で隣接多波妨害特性をこれまでの40デシベルｃを42デシベルｃに改善した。従来マイナス78.9デシベルｍだった入力感度レベルもマイナス81デシベルｍに上げた。 新開発のＩＣを搭載し、低位相雑音で良好なＢＥＲを実現した。入力インピーダンス75Ω。 ＣＡＴＶ用チューナー1体型や８ＶＳＢ伝送方式の米国向けＣＡＴＶ用チューナー1体型デジタル受信フロントエンドシステムユニット「ＴＴＭ５Ａ」も供給している。 ▼米国向け地上デジタルチューナーユニット「ＶＰＡ１３ＨＳＲ」 業界で初めてアナログ復調回路を内蔵し、デジタル復調用ＩＦ出力を備えた。アナログ信号のほか、デジタル信号も受信できるようにしたシングルコンバージョンタイプ。小型チップの採用や基板回路設計ルールを微細化し、外形寸法を同社従来品の40％減の63.2×13.7×48.6ミリにした。伏形、縦形対応可能。 ＯＯＢチューナー分配対応、ＡＮＴ2分配対応も可能。ＭＰＸ回路を内蔵することもできる。05年2月から量産を開始する。 ▽入力インピーダンス＝75Ω▽出力インピーダンス＝75Ω▽雑音指数＝6.5デシベルｔｙｐ▽利得＝43デシベルｔｙｐ▽位相雑音＝マイナス85デシベルｃ／ヘルツｔｙｐ（10ｋヘルツ時）▽印加電圧5Ｖ、30Ｖ。 |
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