電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
7月2日040702_02 シャープ 半導体集積回路 ASIC/ロジック/ゲートアレイ 一般産業用

画像伝送用チップセット



 シャープはハイビジョン映像を無線伝送できる5Gヘルツ帯無線画像伝送用チップセット「DC2Zシリーズ」を開発し、6月からサンプル出荷を開始した。 同社も規格化に参画し、7月に規格化予定のIEEE802・11e(ドラフト、QoS規格)に準拠した業界初の5Gヘルツ無線伝送用チップセットを開発。ベースバンド処理LSIと無線コントローラーLSIからなり、今後大きな成長が見込まれているワイヤレスホームネットワークに欠かせないチップセットとしてAV機器、無縁ネットワーク機器の内蔵無線モジュール、外付けアダプター向けに供給していく。

今秋、まずIEEE802・11eQoSのHCCA(HCF Controlled Channel Access)帯域確保通信制御方式準拠品から量産する。無線コントローラーLSIのファームウエアを変えることでIEEE802・11eQoSのEDCA(Enhanced Distributed Channel Access)優先度制御方式準拠品も加える予定。今年末には新開発のRF ICを加えた3チップセットで供給する予定。サンプル価格はパワーアンプと合わせて1万円。

「家庭内のデータをすべて無線で伝送できるところまで技術は確立されてきている。あらゆる機器が簡単につながるワイヤレスホームネットワークの世界をこのチップセットで構築していきたい」と山内美芳電子部品事業本部副本部長兼部品事業部長は言う。 5Gヘルツ帯を使用することにより、2.4Gヘルツ帯無線伝送で課題だった電子レンジ、2.4Gヘルツ無線LAN、ブルートゥースなどの妨害を受けず、通信速度も2.4Gヘルツ帯の約5倍の54Mbps(max)と速い。

このため、地上デジタル放送、デジタル衛星放送、CATVデジタル放送などのハイビジョン映像を無線伝送できる。扱える画像データはハイビジョンデータ(24Mbps)または標準画質データ(6Mbps)から1チャンネル選択して送信することができる。標準画質データは3チャンネル分の入力端子を内蔵している。 無線コントローラーLSIはQoS制御機能を内蔵し、エラーの少ない高画質無線伝送が可能。デジタル衛星放送や地上デジタル放送で採用されているMPEG方式対応のMPEGトランスポートストリームインターフェイスを採用。

今回のチップセットを利用したセット開発期間を短縮できる画像伝送アプリケーション用リファレンスボードや基本ソフトウエアの提供のほか、モジュール開発、アンテナ系のサポート、インピーダンスマッチングや輻射ノイズ対策などトータルサポートを提供。5Gヘルツ帯無線伝送の普及を図っていく。 「セットにつないでも動かないのが高周波のむずかしさだ。光から無線、アナログからデジタルまで長年手がけ蓄積してきた電子部品事業本部の高周波ノウハウを今回のチップ開発に注いだ。液晶、PDPなどのフラットテレビの市場拡大に伴い、AV機器の無線化ととともに高画質化ニーズが高まっている。世界の無線画像伝送市場は2006年には約260万台に達するとみている」と山内副本部長は今回のチップセットに大きな期待をかけている。

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