電波プロダクトニュース
040630_09
新接続技術 日本航空電子工業は、半導体技術を応用した新しい接続技術「F―コネクト」の研究開発を進め、一部量産化を開始した。また、大学などと共同でナノレベルの研磨技術の開発研究を行うなど新たなマザーテクノロジーを構築している。 同社は中央研究所(東京都昭島市)をR&Dの中核拠点としてコネクター、システム機器、航機の3事業部に光デバイス推進部を含めた各事業を支える最先端技術の開発に取組む。このほど、一部量産化が始まった「F―コネクト」は、中央研究所の重点開発テーマの1つで、コネクター事業部内の開発本部や生産技術グループと共同で研究する。 「F―コネクト」は、新しい概念から生まれた接続技術。従来コネクターはバネとインシュレーターで接続部分を構成するが、「F―コネクト」では、ゲル状の柔らかい素材を接続部分に使う。 同技術を採用したコネクターは昨年、フィルム形状のものが第1弾として商品化され、その後さまざまなコネクターへの応用を進める。 最近では、超多芯のLSI接続用コネクターに採用されるなど「F―コネクト」の用途は確実に広がっている。 中央研究所の所長を務める潟岡泉取締役は「R&D拠点には『既存ビジネスの強化』と『新規ビジネスの領域拡大』という2つの課題があるが、最近は短中期的な利益を求められる傾向にあり、事業部と連携したマザーテクノロジー開発を中心に進めている」と「F―コネクト」開発の背景を話す。 ただ潟岡取締役は「先を見越したマザーテクノロジーの開発も必要であり、新領域の研究開発については、公的機関や大学と積極的に連携して研究開発を行っている」と付け加える。 その1つが3年前から新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「次世代量子ビーム利用ナノ加工プロセス技術の開発事業」の委託を受けて、京都大学などと共同で開発する高精度研磨技術「Vertical GCIB CMP法」。 同技術は、原子的な結合が緩やかなガスクラスターイオンビーム(GCIB)を並行に近い角度で対象の物質の表面に当て研磨する技術。研磨の精度として誤差プラスマイナス0.1ナノ程度を目指している。 潟岡取締役は「すでに学会で発表し、数多くの特許も出願するなど新しいマザーテクノロジーとして確立しつつある。この技術は、フォトニック結晶や量子デバイス、MEMSなどの加工に応用できるほか、コネクターなどの金型の作成にも応用できる」と話している。 |
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