電波プロダクトニュース
040520_01
家電・産業用途向けIPM、新構造HVICを開発。 三菱電機は19日、自動車や家電機器、産業用途向けのIPM(インテリジェントパワーモジュール)で、独自の誘電体分離による新構造HVICを開発、1050Vの高耐圧特性を実現したと発表した。これにより、高耐圧パワーモジュールの小型化、信頼性の向上に貢献する。開発の詳細は24日から開催のパワー半導体関連の国際学会「ISPSD’04」で発表予定。 IPMは従来、600V耐圧が限界だった。今回、IPM内部でスイッチングデバイスを制御するHVIC(高耐圧集積回路)の高耐圧化を目指した。高耐圧化には信頼性、高集積化に適した誘電体分離型SOI(シリコンオンインシューレーター)構造の開発が進んでいるが、絶縁膜の厚さに限界があり(5μm)、600Vの耐圧が限界だった。 同社では絶縁層を2層設ける、独自のSOID構造を開発した。第2絶縁層には、シリコーンラダーポリマーというあらたな材料を開発し、同構造に適応したところ、1050Vという世界最大級の高耐圧化を実現できた。第2絶縁層の膜厚の増大で容易に高耐圧化が可能だという。 シリコーンラダーポリマーは絶縁破壊強度500V/μm以上、誘電率は3.1と優れた絶縁特性を有する。SODI構造への適応のため、分子構造の最適設計、低応力成膜を両立させ、500μmの高段差孔への均一成膜プロセス、作成プロセスを確立した。「実用化は未定だが今年度中に信頼性を確保し製品化を計画していきたい」(先端技術総合研究所・藤岡弘文部長)。同社は、モーター駆動パワーモジュール市場で世界シェア30%のトップシェアを獲得しており、同技術を自動車、白モノ家電などに適応していく計画。 |
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