電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
5月18日040518_03 NECエレ 半導体素子 ディスクリート 一般産業用

パワーMOSFET



 NECエレクトロニクス(戸坂馨社長)は、1.5ミリΩという業界最小のオン抵抗値と110A大電流容量のパワーMOS型FETを開発、17日からサンプル出荷を開始した。新製品は、主に自動車の電子化を促進するもので、同社では、特に欧州市場におけるこの分野での受注拡大、シェアアップを目ざしている。量産開始は6月、月産200万個を計画。

新製品は、主に自動車の電子制御ユニットへの搭載を目的としたもの。自動車で普及している40V耐圧で1.5ミリΩのオン抵抗値を実現し、110Aという大電流容量に対応できるパワーMOS型FET(電界効果トランジスター)。チップ温度175度Cまで保証。

設計ルールとしては0.25μmのプロセス「UMOS―4」を採用、従来の0.5μmに比べ約7倍の高密度(1平方当たり1億8000万個セル)を実現している。また、チップの設計レイアウトやパッケージフレームを最適化し、パワーMOSFETを基板に接続するワイヤーボンディングのアルミ線をこれまでの2本から4本に増やしている。

これらの技術により、従来は、エンジンの力を応用する油圧で行っていた大型車の制御装置を電子化でき、車体の簡素化、軽量化、燃費の向上を実現できるという。 普及サイズ、大電流対応・改良型および小型の3種類のパッケージ、55、40、30Vという3段階の耐圧、110、88および82、60、55、52Aという6段階の電流容量も組み合わせ構成。

「NP110N04PUG」をはじめ、「NPシリーズ」全15品種。サンプル価格は100円から。 現在、同社のパワー半導体事業売上げの約30%を自動車用で占め、携帯電話のリチウム電池保護用に次ぐ戦略分野。総生産量は約3億個。組立ては、マレーシア工場(NECセミコンダクターズマレーシア)。

「これまで日本市場では、高い販売実績を上げ、高いシェアを確保してきた。さらに今回の新製品投入で、欧州市場においても受注拡大をシェアアップを図っていきたい」(パワーマネジメント事業部・吉武知信シニア事業戦略プロフェッショナル兼MOSFET開発プロジェクトマネージャー)。 これに備え、98年ごろから、同社では現地人を含め欧州市場における技術サポート部隊の増強に取り組んできた。


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