電波プロダクトニュース
040224_01
100Aの大電流を流す、高熱伝導性樹脂基板量産化に成功。 松下電子部品は厚み1.0ミリ、幅3.0ミリの銅板パターンで100Aの大電流を流せる高熱伝導性樹脂基板「パワーソリューションボード」の量産化に成功した。 パターンを形成する打ち抜き銅板、独自開発のエポキシ系高熱伝導性樹脂、ベースプレート(アルミまたは銅)を一体加圧成形した高熱伝導性樹脂基板で、高熱伝導性樹脂の添加剤を工夫。基板上の独立ランド「浮島」をBUSバーのない銅板打ち抜きで簡単に形成できる独自の浮島工法を採用。一体加圧成形による生産歩留まりを大幅に向上。安定量産を可能にした。 4月からサンプル出荷を開始し、10月から松阪のモジュールデバイスカンパニー・電源ストラテジックビジネスユニット(山村正己ビジネスユニット長)で量産に入る。自社の携帯電話の基地局用DC―DCパワーアンプモジュールなどに使用するほか、外販を始める。携帯電話の基地局用DC―DCパワーモジュールをはじめ、自動車、ハイブリッド車、モーター、インバーターなど高熱伝導性、大電流、絶縁、ノイズ低減が求められる用途の基板として供給する。価格は2006年度月産20万枚(10センチメートル角換算)時にアルミ基板を使用した従来品並みの1,000―1,200円/枚(10センチメートル角)を目指している。 パワーソリューションボードは、エポキシ系樹脂に熱伝導率を高めるアルミナ系のフィラーを充填。さらに一体加圧成形しやすいように独自の添加剤を入れた高熱伝導性樹脂を採用。これにより高歩留まりの打ち抜き銅板、高熱伝導性樹脂、ベースプレートとの一体加圧成形が可能となった。従来のアルミ基板で2.0W/メートルKだった熱伝導率は3.0W/メートルKと高く、電流も厚み1.0ミリの銅板パターンで100A以上流せる。熱伝導性樹脂が絶縁層にもなり、熱伝導性を損なわずに絶縁層を最大1.0ミリまで厚くできる。欧州の強化絶縁にも対応可能。配線層とベースプレートとの浮遊容量が小さいため、機器ノイズを低減できる。パターンの銅板が0.3―1.0ミリと厚いため、銅板を入出力端子として使用。従来の基板と入出力端子とのハンダなどの接続部をなくし、信頼性を高めた。 高熱伝導性樹脂基板は同社で4年前に商品化し、携帯電話の基地局用DC―DCパワーモジュールに使用。生産性向上などに取り組んでいた。 |
|
全新製品情報
|
一般電子部品:製品別リスト
|
|
電子デバイス:製品別リスト
|
電子デバイス:用途別リスト
|
|
ホームページへ戻る
|
次データへ
|