電波プロダクトニュース



040217_03
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
2月17日 040217_03 横河電機 光関連部品 光モジュール他

光パケットスイッチ



 横河電機(内田勲社長)は16日、次世代40Gbps光パケット通信ネットワークを実現するためのコア技術、「40Gbps光パケットスイッチ」を開発し、これにより光通信機器市場への参入を発表した。

米国に端を発したITバブル崩壊後、光通信関連市場は低迷を続けてきたが、ここ数年のADSLやFTTHなどのブロードバンドの急速な普及により、データ通信量が加速度的に増大し、通信容量の不足が懸念され始めている。総務省によると、DSL、FTTH、CATVによるインターネット接続サービス加入者数は、2003年の1年間で1.7倍にまで急増加している。利用者数増に伴い、データ通信量も毎年2倍以上のペースで伸びており、現在の基幹通信容量では4―5年で回線がパンクすると予測されている。

また、基幹部分同様、企業や地域のLANにおいても、いずれ回線容量不足に陥るのも時間の問題で、特に大容量データを扱うIDC(インターネット・データ・センター)や放送局などでは、通信回線の容量不足が予想され、超高速ネットワーク構築の必要に迫られている。

今回、同社が開発した「40Gbps光パケットスイッチ」は、光パケット信号を電気信号に変換しないで光のまま超高速で切り替える「光スイッチ素子」と、光パケット信号の宛先情報に基づいて光スイッチを制御する「光電子融合回路」を組み合わせて構成する。電流注入による導波路型光スイッチとしては、2ナノ秒(10億分の2秒)以下という世界最速の超高速で光パケット信号の切り替えが可能。これは、従来の可動ミラーによる光スイッチに比べて100万倍の高速になるという。

「光電子融合回路」は、光パケット信号の先頭部分に記録された宛先情報を認識し、これにより光スイッチを制御する。 今回開発した光パケットスイッチは底面積がほぼA4判サイズと、同種の製品と比べて極めて小型になっている。

これまで2015年の実用化をめざして開発が進められていた「40Gbps光パケットスイッチ」を、同社は今回の開発により、LAN分野での実用化の見通しを得たことから、2005年を期して光通信機器ビジネスへの参入に踏み切った。 まず、IDCや放送局、企業などのLAN市場を対象に事業展開し、実績を先行してデファクト・スタンダードとなることを目指す。2010年には、光ネットワーク機器事業と通信モジュール事業とを合わせた光通信事業で1,000億円の売上げを目標としている。


| 全新製品情報 | 一般電子部品:製品別リスト |
|
電子デバイス:製品別リスト | 電子デバイス:用途別リスト |
|
ホームページへ戻る | 次データへ |