電波プロダクトニュース
040217_02
Nano Bridge NEC、独立行政法人 物質・材料研究機構、科学技術振興機構は、固定電解質中での金属原子移動を利用したスイッチ「NanoBridge」を開発、この素子をプログラマブルロジックに応用して、回路の組み動作を行い回路利用効率を10倍に高めた基本回路を試作した。同成果はISSCCで、きょう17日に発表する。 これまで、ICの製造後に機能の変更や追加ができる、プログラマブルロジックは大規模なロジックセルで構成され接続スイッチが大きく、回路利用率が小さいため規模やコスト面で応用先が機器の試作や、通信基幹システムなどに限定されていた。 今回、小型で低抵抗のNanoBridgeスイッチを採用することで、回路効率を10倍に向上、チップ面積を10分の1、電力効率を3倍にすることでセルベースASIC市場をねらえる。 NanoBridgeは固定電界質(Cu2S)中での原子移動、両極での酸化還元反応を利用し、金属架橋によるスイッチングを行う。従来の配線切り替えスイッチに比べ、スイッチサイズが約30分の1と小さく、スイッチを配線層中だけに作成することが可能なため、チップ面積を大幅に削減できる。接合サイズは30ナノメートルと微細化に適し、さらにスイッチ抵抗は50Ωと小さいため配線遅延が20―40%改善できる。スイッチング時間は100μs(0.4V時)、繰り返し動作は10の3乗から10の5乗。 今回、NanoBridgeを用いてプログラマブルロジックの基本回路である4×4のクロスバースイッチを5層配線CMOS基板上にのせ基本回路動作を実証した。 実用化に関しては、スイッチング電圧が0.05―0.2Vと低いことなどの課題があり「イオンの制御技術確立、材料・構造の変更も検討しており、実用化はまだみえていない」(NEC・福間雅夫支配人)とする。 |
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