電波プロダクトニュース
040217_01
システムLSI ルネサステクノロジ、日立製作所、SuperHの3社は新プロセッサーコア「SH―X」に適応した(1)次世代携帯電話向けシステムLSIの低電力技術(2)デジタル家電向けシステムLSIに向けた世界最高性能プロセッサーコアの2件のシステムLSI技術を15日午後4時(現地時間)、米国サンフランシスコで開催中の国際固体素子回路会議「ISSCC」で発表した。 次世代携帯電話向けに開発した試作品は、ルネサステクノロジが提供するアプリケーションプロセッサー「SH―Mobile」の次世代品として、04年第1四半期にサンプル出荷を開始する。携帯電話にますます求められる低消費電力を追求、トレードオフの関係にある待機時電流の抑制と、動作時の電力低減の両立を目指した。 新CPUコアSH―X(7段パイプライン)の動作時電力低減技術としてポインタ制御パイプライン技術、命令キャッシュ活発化低減技術、待機時電力低減技術として、電源スイッチを内蔵したレジュームスタンバイモード技術を開発した。 同技術を0.13μメートルプロセス、5層配線のシステムLSIに適応し試作した結果、CPUコアの単位電力あたりの性能は4500MIPS/Wと従来(SH3―DSP)比4倍を達成、さらにスタンバイ時の待機暗電流を86μAにおさえつつ、2.8ミリ秒の短時間で動作状態へ復帰できることを確認した。これまでは動作モードまでに0.5秒かかっていた。 また、次世代デジタル家電用システムLSI向けには、浮動小数点2.8FLOPS、3次元グラフィック性能処理36Mポリゴン/秒を達成した、プロセッサーコアを開発した。カーナビゲーションなどの画像処理に有効。 SH―Xの新しい概念である、従来高速処理対応と低消費電力対応の2系統に分かれていたプロセッサーコアの基本部分を統合することで実現したもので、1つのマスターデザインから機能や動作周波数、電源電圧などがオプションで選択することができ設計期間も3―4週間短縮できるという。 今回試作したプロセッサーコアは、デジタル家電向けにオプションモジュールとしてベクトル命令強化をしたGヘルツ級の高性能浮動小数点ユニット(FPU)を搭載した。さらに従来の2命令同時発行のスーパースカラ方式に加え7段を基本とするスーパーパイプラインを採用し、高速演算処理を実現。スーパーパイプライン化で問題となるMヘルツ当たりの性能劣化を、遅延実行、早期分岐、分岐予測などの隠蔽技術により克服した。 これにより、400Mヘルツ動作時に250ミリWの消費電力、760MIPSを実現。浮動小数点性能で浮動小数点2.8GFLOPSを達成した。 |
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