電波プロダクトニュース
040210_02
ギガビット通信用面発光レーザーを開発。 ロームは電流に対する光出力(スロープ効率)が世界最高の0.95W/Aのギガビット通信用面発光レーザーの開発に成功した。反射膜と保護膜の材料を工夫し、光出射口付近の光吸収を抑え、しきい値電流を上げずにスロープ効率従来の2倍の0.95W/Aに、電力変換効率もこれまでの18%から34%にそれぞれ上げることができた。変調電流も6ミリAに抑えた。光トランシーバーで要望の強い小型、低消費電力化、高温度動作対応に応えた。商品化の技術を確立できたとみている。量産時期は未定。 開発したギガビット光通信用レーザーは0.85μメートルの選択酸化AlGaAs系面発光レーザー。東工大との面発光レーザーの共同開発成果をベースに独自開発した。 出射口の大きさをφ10数μメートルに最適化。出射口付近の光吸収を抑えるため、p型多層反射膜(DBR)の上に形成した活性層を挟む形で形成したp型、n型の多層反射膜(DBR)材料と、p型DBRの上に形成した保護膜(パシベーション)材料を工夫し、光出射口付近の光吸収を抑えることにより、しきい値電流を従来より1ミリA高い4ミリAにするだけでスロープ効率を約2倍の0.95W/Aに、電力変換効率も従来の18%程度から34%にそれぞれ上げることができた。 従来の1.3μメートルのファブリペロー型レーザーで25ミリAだった変調電流を約4分の1の6ミリAにし、低電流駆動を可能にした。これまでの面発光レーザーと比べても2分の1の低電流駆動を実現した。 7ミリWの使用時で従来20ミリA程度必要だった駆動電流を10ミリAに抑えることができる。 活性層はAlGaAsのバリア層/井戸層が3層ある3QW構造。AlGaAsスペーサ層の上にp型AlGaAs電流狭窄層(酸化層)、p型AlGaAs/AlGaAsのp型DBR(20層)を形成。活性層の下にAlGaAsのn型DBR(35層)を形成した。コンタクト形状を工夫。チップサイズ50μメートル角。 面発光レーザーのため出射光が真円で、ファイバーとのカップリングが容易。従来のファブリーペロー型レーザーは出射光が楕円のため、光が広がりファイバーとのカップリングが難しかった。 |
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