高精度で低動作電流の温度センサー

STの温度センサー「STTS22H」

　STマイクロエレクトロニクス（ST）は、プラスマイナス0.25度（Typ.）の精度、低動作電流、および低スタンバイ電流を特徴とする温度センサー「STTS22H」を発表した。

　アセット管理システムや荷物輸送用ロガー、冷暖房空調設備システム、加湿器、冷蔵庫、ビル自動化システム、およびコンシューマ向けのスマート機器で、温度と熱流の測定精度を向上させる。

　同温度センサーは、I2CとSMBus 3.0に準拠。出力データ・レート（ODR）は最低1ヘルツで、ワン・ショット・モードによりさらに低頻度で起動が可能。SMBusのアラート応答アドレス（ARA）に対応した割り込みピンなど、柔軟性の高い動作モードを備えている。

　温度がユーザーの設定した閾（しきい）値（上限／下限）を超えた場合、アプリケーションにインタラプト信号を発生させることも可能だ。また、I2C／SMBusスレーブ・アドレスは2通り選択可能で、最大2個のSTTS22Hが同一のバスを共有できる。

　消費電力は、1ヘルツODR動作時に2.0μA、ワン・ショット・モードによる周期的な測定時に1.75μAと非常に低く、バッテリ駆動機器の長時間動作に貢献する。さらに、シリアル・ポートが無効化されるスタンバイ・モードでは、わずか0.5μA（標準値）になる。動作電圧範囲は1.5-3.6Vで、小型のリチウム電池など、様々な電源で使用できる。

　5ミリ秒のデータ変換時間で高速に動作し、16ビットで温度データを出力する。また、周囲温度を正確に出力するために、金属製の放熱パッドを持つパッケージに実装。さらに、マイナス10-プラス60度の範囲でプラスマイナス0.25度（Typ.）の精度となるように較正された状態で出荷されるため、ユーザーによる較正は不要。

　現在量産中で、小型・薄型の6ピンUDFNパッケージ（2.0×2.0×0.5ミリメートル）で提供される。1000個購入時の参考価格は約0.49ドル。

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