静音で明確なクリック感でより押し応えある感触の0.9ミリストロークタイプタクトスイッチ

アルプスアルパインの車載用 タクトスイッチ「SKSUシリーズ」

　アルプスアルパインは、車載用タクトスイッチの製品バラエティを拡充する。同社は２４日、車載向けに適した小型ミドルストロークタイプのタクトスイッチ「ＳＫＳＵシリーズ」に０.９ｍｍストロークタイプを追加し、今月から量産開始すると発表した。静音性と明瞭なクリック感を両立しつつ、押し応えのあるフィーリングを実現する。

　自動車市場における入力系スイッチは、欧州プレミアムカーを中心に車室内の操作フィーリングを統一する動きが強まっている。一方、自動車メーカー各社では、ブランドイメージ確立に向けたカスタムフィーリングへの要求が強まり、車載用スイッチはよりユニーク、かつ多様なバラエティを取りそろえる必要が増している。

　同社は、主な車載用タクトスイッチとして約２７種類の製品を開発・製造してきたが、これらのメーカーニーズに対応すべく、「ＳＫＳＵシリーズ」へ、ミドルストロークタイプの製品の中では比較的長い０.９ｍｍストロークタイプの「ＳＫＳＵＢＣＥ０１０」を新たに開発・追加した。

　独自のラバーとメタルを組み合わせた接点方式ならではの静音、かつ明確なクリック感を保持しつつ、より押し応えのある感触を実現したことで、操作の実感性を高めるとともに高級感のある捜査フィーリングへの要求に対応。さらに、以前から車載用タクトスイッチとして好評を得ているプリストローク領域を設けているため、製品搭載時のラトルノイズ発生の防止にも貢献する。「最近の欧州自動車市場では、タクトスイッチに対し、明確なクリック感を維持しつつ、静音化との両立へのニーズ高まっている。ＳＫＳＵシリーズは、そうしたニーズに対応する」（同社）。

　ＳＫＳＵシリーズは、既存のＳＫＴＱシリーズと取り付けコンパチタイプであるため、既存製品を採用しているユーザーは基板設計の変更なしに、車種ブランドに合わせた最適な操作フィーリングを選択可能。防じん・防水性能はＩＰ６７相当。

　用途は、ステアリングスイッチ、センターコンソールパネル（ＨＶＡＣなど）、カーオーディオ／カーナビなど。サンプル価格は６０円。生産は角田工場（宮城県角田市）で行い、２０年１２月には月産２００万個の生産を計画する。

　ＳＫＳＵＢＣＥ０１０の主な仕様は、外形サイズ５.３×５.４×高さ４.３４ｍｍ。作動力３Ｎ。移動量０.９ｍｍ。動作寿命は２５万回。最大定格１６ＶＤＣ　５０ｍＡ。

　ラトルノイズ　製品に対して振動が加わった際に部材同士が接触し発生する異音。

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