電波プロダクトニュース



190404_02
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
4月4日 190404_02 キヤノン 半導体素子 半導体センサー 一般民生用

0.0005ルクス低照度環境下でも動画撮像可能な35ミリフルサイズモノクロCMOSセンサー


超高感度モノクロCMOSセンサー
35MMMFHDXSMA

可視光域と近赤外線域を同時に撮像できる
超高解像度CMOSセンサー120MXSI

 キヤノンはこのほど、35mmフルサイズ超高感度モノクロCMOSセンサーと、可視光域と近赤外線域での撮像が同時にできるAPS―Hサイズの超高解像度CMOSセンサーを発売した。カメラの開発で培ってきたノウハウを生かし、18年からCMOSセンサーの発売を本格化しており、今回の製品群の拡充により幅広い用途での提案を加速する。

 超高感度モノクロCMOSセンサー「35MMFHDXSMA」は、0.0005ルクスの低照度環境下でもモノクロ動画の撮影ができる。18年8月に発売したカラーCMOSセンサーと比べ約2倍の感度を実現した。フルハイビジョンよりも広い2160×1280画素の読み出しができるため、広範囲撮像が求められる天体観測をはじめ、特殊な撮像需要のある監視や産業用途にも適しているという。

 必要な画素部だけを読み出せる読み出し位置制御機能で、読み出し行数を減らしてフレームレートを高められるため、夜間の高速道路でのナンバープレートの識別などにも応用できる。低温でも発生する暗電流ノイズも低減したことで、わずかな明るさの星の観測などでも活用できる。

 可視光域と近赤外線域での撮像ができるAPS―Hサイズの超高解像度(1.2億画素)CMOSセンサー「120MXSI」は、フルハイビジョンの約60倍に当たる画素数を生かし、画像のトリミングや電子ズームを使った場合でも高精度で鮮明な画像を得られる。

 カラーフィルターの1画素を近赤外線用の画素として割り当てることで、一つのセンサーでカラー画像と近赤外線画像を同時に取得できることも特徴だ。これによりカメラの台数を抑え、撮像システムや検査装置の小型化ができるようになる。  工場における検査や計測、セキュリティ、農業、医療、ロボティクスなど幅広い分野に応用できる。例えば、広域の航空撮影による作物の生育状況の可視化などにも使える。生体透過性が高い近赤外線の特性を生かし、生体をカラー画像で観察しながら近赤外線画像を用いた蛍光造影法による体内組織の可視化もできる。

 超高解像度センサーは既にカラーとモノクロを発売しており、今回の近赤外線対応センサーでより幅広い領域での活用提案をしていく計画だ。


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