エンジンルーム内で使用可能な94-177極対応の防水多極コネクタ

車載用防水多極コネクタ 「ＭＸ６０Ａシリーズ」

　日本航空電子工業は、自動車エンジンルーム内で使用可能な車載用防水多極コネクタ「ＭＸ６０Ａシリーズ」を開発した。

　近年、車載市場では、燃費の向上や排ガス規制などに対し、燃料噴射に加え点火装置やエンジンの各種可変装置の制御も行うようになり、キメ細かな電子制御が必要となっている。こうした電子制御技術の進化に伴い制御用信号数が増加し、より多極のコネクタが必要とされる。

　特にエンジン制御用コントローラ用のコネクタは、ますます多極化が進んでいる。同社はこうしたニーズに対し、最大１７７極に対応する車載用防水多極コネクタを開発した。

　新製品は、部品の組み合わせの変更により、用途に合わせて９４極から１７７極までの最適極数に対応。ハーネスカバーを変更することでケーブル引き出し方向を４方向へ設定可能で、車種ごとに異なるレイアウトに対応した設計の自由度向上に貢献する。

　ソケット端子は、実績ある同社既存端子をさらに小型化したものを採用。限られたエンジンルーム内で電装部品が増加する中で、コネクタに求められる小型低背化に対応する。

　ピン端子は、幅１ｍｍ、厚さ０.５ｍｍと高さを抑えつつ強度を保った寸法としたほか、ハーネス時の組み立てやすさに配慮したレバー構造やハーネスカバーを採用した。

　特徴は、防水性能はＩＰ６９Ｋ相当。防水多極レバータイプ、最大６８極＋１０９極の２ブロック１７７極。多極ながら挿抜操作力を軽減する倍力を持つレバー構造。ソケット端子保持力は１００Ｎ以上。ソケット端子は信号用、電源用の２種類を用意し、幅広いケーブルサイズに対応している。ハーネス作業後にカバーを取り付ける構造によりハーネス作業が容易。ピン端子は幅１ｍｍ、厚さ０.５ｍｍと高さを抑えつつ強度を保持する。

　適用市場は、エンジンＥＣＵ、ＰＣＵなどのエンジンルーム内多極防水用。

　仕様は、使用温度範囲−４０―＋１２０度。防水性能ＩＰ６９Ｋ相当（試験条件による）。適用電線は、信号がＡＶＳＳ０.３ｓｑ―０.５ｓｑ、電源がＡＶＳＳ０.５ｓｑ―１.２５ｓｑ。

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