181113_02
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
11月13日 |
181113_02 |
九州大学と三井金属 |
ユニット |
その他 |
一般産業用 |
200度〜600度で作動可能な酸化物イオン電導固体電解質型デバイス
九州大学(大学院総合理工学研究院物質科学部門島ノ江憲剛教授、渡邉賢准教授)と三井金属鉱業は、200〜600度の中・低温領域で作動が可能な酸化物イオン伝導固体電解質型デバイスの開発に成功した。
この開発により、固体電解質型ガスセンサーや酸素分離膜、SOFC(固体酸化物形燃料電池)の低コスト化、低消費電力化を実現でき、今後のIoT社会における高性能な新規デバイスへの応用も期待される。
現在、一般的な固体電解質型デバイスは、白金電極材料と酸化物イオン伝導性であるイットリウム安定化ジルコニア(YSZ)が主に利用されている。この固体電解質型デバイスは600度以上の作動温度が必要なため、より低温で作動するデバイスが求められている。
今回開発したのは、三井金属が持つ独自の高い酸化物イオン伝導率の配向性アパタイト型固体電解質に、九州大学が開発した高い酸素活性と、混合伝導性を持つペロブスカイト型構造の酸化物電極材料の設計技術と界面形成技術を適用することで、中・低温領域で作動する固体電解質型デバイスの開発に成功した。
三井金属が開発した固体電解質の酸化物イオン伝導率は、600度でYSZの10倍以上、300度で1千倍程度高い性能を示し、九州大学が開発した電極材料は400度以下での高い酸素活性と、良好な混合伝導性を持つ。
これらの材料を組み合わせたデバイスでは、600度の条件下で直流0.5Vを印加したときに161mA/平方abの電流値を示した。この電気特性は、一般的な白金電極とYSZ固体電解質を用いたデバイスの約27倍高い値となり、作動温度領域が200度程度低くなることを実証した。
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