屋外などの過酷な環境に対応可能、高堅牢のACフィルタコンデンサ

TDKの製品ラインアップを 拡充したACフィルタコンデンサ [引用:TDK株式会社]

　ＴＤＫは、高堅ろうのＡＣフィルタコンデンサの製品ラインアップを大幅に拡充した。産業機器分野の過酷な環境で使用される各種電源における高電圧化、高容量化などの要求に対応。「ＥＰＣＯＳ　Ｂ３２７５シリーズ」の品種を充実したもの。既に中国の珠海工場において量産を始めた。

　Ｂ３２７５は、メタライズドポリプロピレンフィルムを誘電体とし、エポキシ樹脂充填ケース化した構造。最大動作温度は１０５度で設計。樹脂ケースはＵＬ９４Ｖ―０に準拠。リードピッチは定格電圧、静電容量に応じて２７.５ミリ、３７.５ミリ、５２.５ミリメートルを用意している。

　ＩＥＣ６１０７１：２００７に準拠しており、高湿度でも極めて高い堅ろう性を実現している。堅ろう性はＩＥＣ６０３８４　１４：２０１３／ＡＭＤ１：２０１６等級３試験Ａに従い、１３４４時間（５６日相当）で、＋６０度、９５％の相対湿度および、定格電圧での温度湿度バイアステストにおいて検証されている。

　今回の製品ラインアップの拡充は、定格電圧が２５０Ｖ、２７５Ｖ、３１０Ｖ、３５０Ｖに加え、４００Ｖまで高電圧化。静電容量は１μ―７０μＦを利用できるようになった。４００Ｖ定格における最大静電容量は１５μＦ。

　同社のフィルムコンデンサは、白モノ家電から電力インフラ向けまで、総合的に事業を展開している。そのなかでも、産業機器向けは標準品の品ぞろえを充実しているのに加え、カスタム対応を柔軟に行っている。

　今回のＡＣフィルタコンデンサは、堅ろう性に優れている点を特徴として、屋外で使用される過酷な環境に対応。電源向け出力フィルタをはじめとして、ドライブや再生可能エネルギー向け周波数変換装置、さらにはＵＰＳシステムなどに適している。

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