USBタイプCのスクリューねじ付きフードを採用したケーブルハーネス

航空電子のUSB3.1規格 スクリューロック付DX07ケーブルハーネス

　日本航空電子工業はＵＳＢタイプＣ規格対応製品の品ぞろえを拡充する。同社はＵＳＢタイプＣのケーブルハーネスに、スクリューねじ付きフードを備えた製品「ＵＳＢ３.１規格スクリューロック付ＤＸ０７ケーブルハーネス」をバリエーションに追加し、一般販売を開始した。販売中の標準フード（スクリューねじなし）タイプＣケーブルハーネス、レセプタクルコネクタ、プラグコネクタと併せて「ＤＸ０７シリーズ」として顧客への供給を行う。

　ＵＳＢタイプＣコネクタは、次世代のインターフェイス規格としてＰＣ、スマホ／携帯電話、ＡＶ機器、ゲーム機などでの普及が進んでおり、今後は産業機器などへも採用が見込まれている。

　産業機器での使用では、堅ろう性が求められることから、コネクタの嵌合固定方法に対してロック付きなどの仕様が求められている。こうした背景のなか、同社は今回、ＵＳＢ３.１規格に追加されたねじ固定タイプに準拠したスクリューロック付ＵＳＢタイプＣケーブルハーネスを開発、販売を開始した。

筐体と確実に固定

　同製品は、ＵＳＢ３.１Ｇｅｎ１／Ｇｅｎ２規格に準拠し、最大１０GＧｂｐｓの高速伝送、最大５Ａの電流供給に対応している。フードにスクリューねじを備えることで、筐体と確実に固定することができ、堅ろう性が強く求められる機器や振動する環境下で使用される機器にも安心して使用できる。スクリューのねじはＭ２ねじとなっており、スクリューねじの筐体型への取り付けに関しては、ＵＳＢタイプＣ規格で規定された寸法に準拠している。

　同社は、ＵＳＢタイプＣコネクタの規格検討段階から参画し、標準化に貢献してきた。今後もレセプタクルコネクタ、プラグ、ケーブルハーネスの製品ラインアップを順次拡充していく方針。

　同製品の主な特徴は、ＵＳＢ　Ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎ　Ｒｅｌｅａｓｅ１.３準拠。ＵＳＢパワーデリバリＲｅｖｉｓｉｏｎ３.０準拠。１０Ｇｂｐｓの高速伝送対応（ＵＳＢ３.１Ｇｅｎ２準拠）。最大５Ａの大電流供給対応（ＵＳＢパワーデリバリー準拠）。スクリュー付きフードを機器の筐体とロックすることで堅ろう性を実現（レセプタクルは従来タイプを使用可能）。優れたＥＭＩ／ＥＭＣ特性。ハロゲンフリー対応。

　適用市場は、セキュリティカメラ、計測機器などの産業機器、ＰＯＳ、事務機器、プリンタ、民生機器など。

　スクリューロック付ＤＸ０７ケーブルハーネスの主な仕様は、プラグ極数は２４極（同社スリムプラグ）。定格電圧ＡＣ２０Ｖｒｍｓ（１分間）。耐電圧ＡＣ４０Ｖ（１分間）。使用温度範囲−２０―＋５０度。挿抜寿命１万回。長さは、ＵＳＢ３.１Ｇｅｎ１規格タイプが２メートル、ＵＳＢ３.１Ｇｅｎ２規格タイプが１メートル。

　同社は、コネクタ事業拡大のための最重点製品の一つに、ＵＳＢタイプＣコネクタＤＸ０７シリーズを掲げ、積極的な拡販活動に努めており、１８年度も同コネクタの大幅な販売増を目指す。