フィルタ用途向けEPCOS　MKD3相フィルムコンデンサ「B3237シリーズ」

TDKの3相フィルムコンデンサ [引用:TDK株式会社]

　ＴＤＫはフィルタ用途向けに、新たにＥＰＣＯＳ　ＭＫＤ３相フィルムコンデンサ「Ｂ３２３７シリーズ」を発表した。ＥＰＣＯＳにおけるパワーキャパシタの製品ラインアップの一環。特定ユーザー向けとして、既に中国の珠海工場で量産。今後、産機・エネルギー用途向けのコンバータ、インバータなどパワーエレクトロニクス分野における出力フィルタとして本格的な販売を開始する。

　新製品は、Ｍ１２固定ボルトを持つ強固な円筒型アルミ缶に収納。コンデンサ素子は内部で３相結線。内部コンデンサ３個全てを給電ラインから隔離する圧力式安全機構を内部に備えている。これによって、ＩＥＣ６１０７１の基準で、製品寿命は定格電圧で約１０万時間、静電容量の最大低下率は初期値から３％という高信頼性を得ている。

　既にＵＬ規格認定を取得。コンデンサの許容電流値は最大６０Ａに設計されている。

　定格電圧は２５０―８５０Ｖの範囲を１０段階でカバー。静電容量範囲は３×１０μ―３×４００μＦ。

　動作温度範囲は−４０―＋７０度。サイズはφ７５―φ１３６、高さ１６３―３５０ミリメートル。

　ＥＰＣＯＳのフィルムコンデンサは、ＡＣ／ＤＣキャパシタとパワーキャパシタの２事業部門から構成。今回の新製品が含まれるパワーキャパシタは、メガソーラーをはじめ大型ＵＰＳ、鉄道車両、大型インバータなど、設備産業、インフラ系で幅広い実績を有している。引き続き、高信頼性のパワーフィルムコンデンサの新製品開発に取り組んでいく。