車載機器の小型化に貢献する150度1千時間保証のハイブリッドコンデンサ「PLVシリーズ」

ルビコンのハイブリッドコンデンサ 「PLVシリーズ」 [引用:ルビコン株式会社]

　電解質に電解液と導電性高分子を用いた導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ（ハイブリッドコンデンサ）の車載向け新製品開発が加速している。自動運転の本格導入に向けたＡＤＡＳなどの安全系を中心とした機能拡充、ｘＥＶの普及加速などの動きを背景にＥＣＵの搭載点数が増加。こうした動きに対応して、ルビコンは１５０度１千時間保証のハイブリッドコンデンサ「ＰＬＶシリーズ」を開発した。７月からサンプル出荷、１９年１月から量産を開始する。

　新製品は、新規高耐熱材料の採用や製造方法の改良により、ハイブリッドタイプの優れた特性を維持しながら最高使用温度を１５０度まで向上させた製品。さらに１５０度保証品として同カテゴリで最高の定格リプル電流を実現した。８５度８５％ＲＨ２０００ｈｒの耐湿性能も有している。

　同社の１５０度保証のリードタイプ車載用アルミ電解コンデンサ「ＲＸ５０シリーズ」との比較では、単位体積当たりの静電容量が約１.２―２.４倍、定格リプル電流が約７―１１倍であり、車載機器の大幅な小型化に貢献できる。

　定格電圧は２５Ｖ、３５Ｖ。静電容量は１００μ―２７０μＦ。サイズはφ８×１０.５ミリメートルφ１０×１０.５ミリメートル。

　同社のハイブリッドコンデンサは、導電性高分子と独自開発の機能性液体を併用することで、非固体アルミ電解コンデンサと比べてＥＳＲが非常に低く、高リプル電流を流すことができる。また、極低温域から高温域まで周波数特性が安定し、高温度使用時のＥＳＲの経時的変化がほとんどないなどの特徴を持つ。

　これまでにハイブリッドコンデンサとして、面実装品「ＰＥＶシリーズ」（１０５度１万時間保証）、「ＰＦＶシリーズ」（１２５度４千時間保証）、「ＰＨＶシリーズ」（１３５度４千時間保証）、「ＰＪＶシリーズ」（１２５度４千時間保証、小型化品）をラインアップ。高信頼性が求められる車載市場を中心にセットの小型化・長寿命化に貢献してきた。