180620_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
6月20日 |
180620_01 |
NEDO・東芝 |
半導体複合部品 |
機能モジュール |
一般民生用 |
セルの大面積化と高効率を実現したフィルム型プロブスカイト太陽電池モジュール
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面積世界最大の フィルム型ペロブスカイト 太陽電池モジュール |
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メニスカス塗布技術による フィルム型ペロブスカイト 太陽電池モジュール製造イメージ [引用:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構] |
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と東芝は、東芝が保有するメニスカス塗布技術に加えて新たなプロセス開発などにより、従来両立が困難だったセルの大面積化と高効率化を実現したフィルム型ペロブスカイト太陽電池モジュールを開発した。モジュール面積703平方センチメートル(世界最大)で、エネルギー変換効率11.7%。
今回、大面積向けの塗布プロセスの開発を行い、インク組成を工夫することで、基板上でのヨウ化鉛(PbI2)とヨウ化メチルアンモニウム(CH3NH3I)(MAI)の反応を制御。また、塗布する際のプロセス制御とペロブスカイト結晶成長条件の適正化を行うことで、大面積での面内膜厚均一性、結晶膜質の均質性を高めることに成功した。その結果、実用モジュール(900平方センチメートル)に近いサイズ(703平方センチメートル)でも変換効率11.7%が得られ、実用化に一歩近づいた。
今後、フィルム型ペロブスカイト太陽電池は、生産性向上によるさらなる低コスト化やモジュールの軽量化で既存の太陽電池が設置できなかった用途への適用が期待され、大面積塗布・印刷技術の開発に加え、実用化サイズとして想定される900平方センチメートルを目指し、さらなる大面積化を進めるとともに、ペロブスカイト層の材料改良などにより、結晶シリコン太陽電池並みの高効率実現を目指す。最終的にはプロジェクトの目標である30年に発電コスト7円/kWhの実現を目指して、さらに研究開発を進めていく。
現在、主流となっている結晶シリコン太陽電池は、重量および形状の面から設置場所が限られている。フィルム型ペロブスカイト太陽電池は、フレキシブルで軽量なため、従来は設置できなかった耐荷重性の低い建築物への設置や、ZEBやZEHの普及にもつながる壁への設置など、多様な設置形態が可能。加えて、安価な材料で、かつ塗布・印刷によって形成でき低コストで製造可能なため、次世代太陽電池として注目されている。
一方で、小面積セル(0.09平方センチメートル)ではエネルギー変換効率22.7%と結晶シリコン太陽電池セルに迫る高効率が実証されているものの、より大きなセル面積では均一な膜形成が難しく、大きく特性が低下する傾向にある。また、フィルム上への成膜も難しいため、15センチメートル角を超えるサイズのモジュールは実現されていなかった。
今回の成果は、20日からパシフィコ横浜で開催される「第13回再生可能エネルギー世界展示会」のNEDOブースで試作品を展示する。
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