ケーブルアセンブリの組み立て時間短縮を実現したハーネス配線CE端子の置き換え用短絡コネクタ

日本モレックスの 「ＭＵＯ２.５短絡コネクター」 [引用:日本モレックス合同会社]

　日本モレックス（神奈川県大和市）は、ケーブルアセンブリの組み立て時間短縮と安全性向上に寄与する「ＭＵＯ２.５短絡コネクター」を発表した。ハーネス配線の終端部に取り付ける一般的なＣＥ（短絡・終端用）端子の置き換えとして提案する。

　新製品は、ケーブルアセンブリの組み立て時間の短縮および信頼性の向上、トータルの加工時間の短縮を可能にする。洗濯機や冷蔵庫などの家電分野、給湯機、ファンヒーター、空調装置などのＨＶＡＣ分野における組み立て工程を簡素化し、柔軟でコスト効率の高い接続を実現する。

　従来のＣＥ端子の仕様では、熟練作業者による手作業のかしめ工程が必要だが、これには熟練度による仕上がりのバラつきという不安要素があり、また、装着後の電線追加や分解・再加工ができない。特にＣＥ端子の接続は通常、組み立て工程の初期段階でエアプレスマシンや専用工具などを用いて行うため、ハーネス加工工程を経るなかで不備があった場合は全て廃棄となってしまう。ＭＵＯ２.５短絡コネクターは、これらのＣＥ端子使用に伴う工程への制約、手間、不具合の懸念を払しょくする製品として開発された。

　主な特徴は、製品構成は圧着端子、ヘッダーハウジング、端子保護リテーナからなり、２／４／８極の製品をラインアップ。ワイヤ結線作業を組手工程の最後にすることができるため、ベースハーネスの先行在庫管理の効率化、後工程での電線追加やリワークなどに柔軟に対応可能。ハーネス品梱包状態における電線の絡みを防止するハウジング設計。

　リテーナには本来の圧着済み端子の保持（ＴＰＡ）や抜け防止の機能に加えて、端子ランス露出部をカバーすることで人体や他部品との接触の危険性を排除する設計を採用。

　さらに、水分が侵入してもこれが抜けやすい構造とし、接続内部での滞留を防止する。