180130_02
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
1月30日 |
180130_02 |
住友電気工業 |
ユニット |
センサーモジュール |
一般産業用 |
世界最小サイズの高速センシング用光源「DFB-QCLCAN」モジュール
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DFB-QCL CANモジュール
(左=温調器内蔵型、Φ15.4mm、 右=無温調器型、Φ5.6mm) [引用:住友電気工業株式会社] |
住友電気工業は世界最小サイズの高速センシング用光源のサンプル出荷を開始した。
同サンプルは、波長7マイクロメートル帯の中赤外領域において、単一モードで80度までの素子温度で連続発振する円筒形の出射窓付き「DFB−QCL(注) CAN」モジュール。小型高速のセンシング用光源として、産業、環境、医療分野での使用が見込まれている。今回サンプル出荷するのは、温調器内蔵型(φ15.4ミリメートル)と無温調器型(φ5.6ミリメートル)の2種類で、温調器内蔵型には駆動するための専用マウントも供給する。
DFB−QCLは、大気汚染ガス、温室効果ガス、毒性ガスなどの高感度リアルタイム計測および呼気分析や血糖値計測などの医療診断への応用が期待されているが、従来品は素子自体の消費電力が5W以上と大きく、レーザー駆動時に大量の熱を発生するので、高い放熱能力を持つ大型で高価なパッケージ(HHL)に実装する必要があった。そのため、モジュールの小型化、低コスト化、高温環境下での連続発振が困難で、QCLを広く普及させる上での大きな課題だった。
同社は長年培ってきた量子構造設計技術を用いた独自の発光層構造を採用し、低消費電力モジュールの開発に成功した。CH4(メタン)やSO2(二酸化硫黄)、H2S(硫化水素)などの計測用として期待される。
同モジュールを用い、1.3ppb(ppbは十億分の1)までの高感度なメタンセンシングも実証した。5マイクロメートル帯や8マイクロ─9マイクロメートル帯など他の波長帯で発振するDFB─QCLの開発も進める。
(注)分布帰還型量子カスケードレーザーの略。発光層にカスケード構造と呼ばれる特殊な構造を導入。波長選択構造を内蔵することで、単一モード発振を可能にした半導体レーザー。
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