電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
9月12日 170912_02 ローム 半導体集積回路 その他IC 自動車機器用

世界初ノイズ設計不要の車載オペアンプ


世界初のノイズ設計
フリー車載オペアンプ

[引用:ローム株式会社]

 ロームは世界初のノイズ設計不要の車載オペアンプ(増幅器)を18年6月に市場投入し、車載オペアンプで世界トップシェアを目指す。

 ノイズ設計が不要なため、セット設計工数を従来のオペアンプ使用時の約半分にでき、設計負荷、設計費用の大幅な軽減につながる。現在、第6位の世界シェアをトップに引き上げ、産機の駆動制御市場にも拡販していく。生産は前工程がローム浜松(浜松市)、後工程がローム インテグレーテッド システム(タイランド)。当面、月産能力100万個で量産に入る。

 同社は独自のバイポーラプロセスによるオペアンプ/コンパレータ(比較器)を年間5億4300万個(16年実績、民生38%/車載25%/OA19%、産機12%/通信6%)を出荷。世界10位前後のシェアを持つ。

 新開発の車載用標準オペアンプはノイズに強い独自のバイポーラプロセスを採用。全周波数帯域でノイズをカットできるフィルタ回路を内蔵。電源ライン、グランドライン、素子の配置などを全面的に見直し、ノイズに強いチップレイアウトに変更することにより、全ての周波数帯で出力電圧変動を±1%以下に抑えた。9月からサンプル出荷を始め、18年6月に量産を開始する。

 同社を含め、これまでの車載用の標準オペアンプは、全周波数帯域の出力電圧変動が±3.5%─±10%。200MHzや400MHzなどの周波数帯で発生するノイズをオペアンプが微小なセンサー信号とともに増幅してマイコンやシステムの誤認識、誤動作の原因になるため、オペアンプの入出力部にノイズを除去するCRフィルタを付けている。

 新開発の車載オペアンプは通信機器、スマホ、カーオーディオ、カーナビ、モーター、インバータ、スイッチング電源などから発生するノイズ成分をカット。CRフィルタがなくてもセンサー信号だけを増幅してマイコン、システムを正常に動作させる。

 エンジンコントロールユニットやオートマチックトランスミッションで使用するオペアンプでノイズ耐量を補うために従来、必要だった13個のCRフィルタを新開発のオペアンプを使えばゼロにできる。

 世界的な車載信頼性規格AEC―Q100に対応。一般品で0.7mAの消費電流を0.5mAに抑え、オフセット電圧も一般品の±7mVを±6mVにした。ユニバーサル品とパッケージ、ピン互換で置き換えが可能。2チャンネル、消費電流0.5mAの8ピンSOP、8ピンMSOPパッケージと4チャンネル、同0.7mAの14ピンSOP、14ピンSSOP―Bパッケージの4品種を取りそろえた。

 ▽電源電圧範囲3.0―36V▽入力オフセット電圧±2mV(Typ)、±6mV(Max)▽入力電圧範囲0―Vcc−1.5V、動作温度範囲−40―+125度。


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