業界最多の13項目の自己診断機能を搭載したローパワー汎用マイコン「ML62Q1000シリーズ」

ローパワー16ビットマイコン ML62Q1000シリーズの スタータキット [引用:ラピスセミコンダクタ株式会社]

　ロームは業界最多の１３項目の自己診断などの安全機能を搭載したローパワー１６ビット汎用マイコン新シリーズ「ＭＬ６２Ｑ１０００シリーズ」のスタータキットをきょう３１日から発売する。

　チップワンストップ、ザイコストア（コアスタッフ）、アールエスコンポーネンツの３社でインターネット販売する。１２００／１４００グループを簡単に評価できるベーシックのスタータキットを３１日から１万９８００円（税別）で発売。多ピン、高容量ＲＯＭ搭載の１６００グループ評価用ＬＣＤスタータキットを９月末に発売する。

　８ビットマイコン市場だった掃除機、炊飯器、エアコン、空気清浄器などの家電、キッチン周りの小型家電、ＦＡタイマー、充電器などの産業機器や警報機、ＤＣファンモーターなどの小型産業機器、電動歯ブラシ、体温計などのヘルスケア機器の高機能化やノイズ、高温などの耐環境性に優れた１６ ビット マイコンへの要望に対応したもの。

　ロームグループのラピスセミコンダクタで開発したローパワー／タフ／セーフティの１６ビット汎用マイコン「ＭＬ６２Ｑ１０００シリーズ」を簡単に評価できる開発ツールの提供で、同シリーズの採用スピードを速める。

　７月にＭＬ６２Ｑ１０００シリーズの１４００グループと１６００グループの量産を開始。３月から量産している１２００グループと合わせて３シリーズが出そろったため、これまでバラバラに直販していた同マイコン開発に必要なリファレンスボード、オンチップエミュレータＥＡＳＥ１０００、サンプルプログラム、ＬＣＤボード（ＬＣＤスタータキットのみ）をワンパッケージのスタータキットにしてインターネット販売することにした。

　１２００グループと１４００グループの１６ビットマイコンを評価できるＬＥＤ点灯プログラム同梱のスタータキット（ベーシック）と、１６００グループを搭載し、時計表示プログラムでＬＣＤパネルに時計を表示、動作させることができるＬＣＤスタータキットの２種類を取りそろえた。

　ＭＬ６２Ｑ１０００シリーズはプログラムＲＯＭ容量（１６キロ─２５６キロバイト）、パッケージ（ＳＳＯＰ／ＴＳＳＯＰ／ＷＱＦＮ／ＱＦＰ／ＴＱＦＰ）、端子（１６─１００ピン）の全９６機種を取りそろえる。現在３０機種を発売。今冬に６６機種のサンプル出荷を予定。

　ペリフェラル回路診断による故障検出など自己診断機能８項目、メモリーデータのエラー検出などエラー検出機能３項目、ＲＡＭ誤書き込み防止などメモリー保護機能２項目の業界最多の１３項目の安全項目に対応。内部レギュレータの起動回路を改良し、電源投入後マイコン起動時の消費電力を同社従来比１０分の１に削減した。