家電リモコン製品の液晶ディスプレイ表示に最適な16ビットマイコン「S1C17M33」を開発。

セイコーエプソンの16ビットマイコン

　セイコーエプソンは低消費電力１６ビットフラッシュメモリー内蔵マイコンの新製品として、エアコンなどの家電リモコン製品の液晶ディスプレイ表示に最適な「Ｓ１Ｃ１７Ｍ３３」を開発、量産出荷を開始した。同時に、シリーズ展開品「Ｓ１Ｃ１７Ｍ３０、Ｓ１Ｃ１７Ｍ３１、Ｓ１Ｃ１７Ｍ３２、Ｓ１Ｃ１７Ｍ３４」も量産を開始し、それぞれ月産２０万個を予定。Ｓ１Ｃ１７Ｍ３３のサンプル価格（税別）は、ＴＱＦＰ１４−８０ピンパッケージで３２０円。

　新製品は、入出力端子の機能を自由に割り当てられるＵＰＭＵＸ（ユニバーサル・ポート・マルチプレクサ）機能を拡張し、液晶表示用の端子も汎用入出力端子に変更できるようになった。最大３６８ドットの液晶ディスプレイを駆動するという基本用途に加え、端子の機能を変更することで、最大６５本の汎用端子を持つマイコンとして使うこともできる。そのため、仕様の異なる様々な製品への組み込みが可能となり、顧客の製品開発の効率化に貢献する。

　また、製品に応じた基板レイアウトの設計自由度も大幅に向上。５Ｖ動作の業務用オペレーションパネルから電池駆動の家電リモコンまで、広範囲なアプリケーションに対応することができる。

　このほか、赤外線リモコン出力信号の生成回路、３種類のシリアル通信機能、自己書き換え可能な９６キロバイトのフラッシュメモリーと、４キロバイトのＲＡＭを１チップに内蔵。さらに、指定ライブラリを組み込むことにより、フラッシュメモリーの一部または専用領域をＥＥＰＲＯＭ（繰り返し書き込みが可能なデータ格納用ＲＯＭ）として使用することができる。

　出荷形態は８０ピンの薄型プラスチックパッケージ（ＴＱＦＰ１４−８０）に加え、実装面積が削減できるベアチップでの提供も可能。