車載カメラなどの内部接続用、0.4ミリピッチフローティングコネクタ「10126シリーズ」を開発

イリソ電子工業の フローティングコネクタ

　イリソ電子工業は車載カメラなどの内部接続用に、０.４ミリピッチＢｔｏＢ（ボード・ツー・ボード）フローティングコネクタ「１０１２６シリーズ」を開発した。

　昨今、車載市場では安全に対する関心が高まり、ドライバーの安全運転を助けるためのＡＤＡＳの搭載が急速に進んでいる。近年は高級車向けに加え、一般車へもＡＤＡＳが急激に普及しつつある。

　ＡＤＡＳ搭載車は人や障害物を検知して自動的にブレーキが作動して止まる、先行車に追従して走行するなど、「ぶつからないクルマ」として大きく期待されている。これを支える小型高性能の「車載用センシングカメラモジュール」には、過酷な環境下での信頼性確保が要求される。

　今回の新製品は０.４ミリピッチフローティングコネクタとして、業界最小クラスの基板専有面積を実現。高機能化による高密度実装の基板レイアウト設計に貢献する。低背・省スペースでありながら高速伝送に対応。イリソ独自のフローティング構造で、セット上のモジュール基板組み込み時のひずみを吸収し、カメラ精度の信頼性を大幅に向上させる。車載市場向け「車載スペック」を満足する製品。

　フローティング量はＸ―Ｙ方向に±０.４ミリメートルに可動する（Ｚ方向の位置ずれ許容範囲は±０.３ミリメートル）。２０極から６０極の極数バリエーションを用意。基板間３.０―５.０ミリメートル（０.５ミリメートル間隔）の高さに対応できる。環境に配慮した鉛フリー対応（ＲｏＨＳ対応品）。自動実装に対応する。

　主な仕様は、最大定格電圧５０Ｖ（ＡＣ）。最大定格電流０.４Ａ。接触抵抗１００ｍΩ。耐電圧ＡＣ１００Ｖ（６０ｓｅｃ）。絶縁抵抗５０ｍΩ以上（ＤＣ１００Ｖ）。差動インピーダンス１００Ω。使用温度範囲−４０―＋１２５度。サンプル価格は最小ロット３０個、２千円。

　同社は、車載用基板対基板コネクタでは高い実績を持ち、特にフローティングコネクタでは業界随一のバリエーションを有している。