170310_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
3月10日 |
170310_01 |
FDK/富士通研究所 |
電子材料 |
電子材料 |
一般産業用 |
全固体リチウムイオン電池の正極材料として、高エネルギー密度を有する「ピロリン酸コバルトリチウム」を開発
FDKと富士通研究所は、共同で全固体リチウムイオン電池の正極材料として、高エネルギー密度を有する「ピロリン酸コバルトリチウム」を開発した。この材料を用いることで、より高い電圧と容量を持つ全固体電池の実現が可能となる。
電池に対する要求仕様は特に高エネルギー密度化や安全性に対する関心が高まっている。リチウムイオン電池をはじめとする既存電池の改良も盛んに行われているが、一方で既存電池を超える性能を有する可能性のある各種の次世代電池の開発も進められており、全固体電池は安全性の高い次世代電池として注目。同社は高エネルギー密度、安全性、長寿命などの特徴を有する電池として全固体電池の開発を進めている。
電池が有するエネルギーは電圧と容量の積で規定され、高いエネルギー密度を有する電池の実現には高電位、高容量な電極材料の開発が必要。今回、全固体電池の開発を進めているなか、同社のCAE技術、および富士通研究所の材料形成技術の活用により、既存のリチウムイオン電池の正極材料に比べて約1.5倍のエネルギー密度を有する全固体電池の正極材料「ピロリン酸コバルトリチウム」の開発に成功したもの。
同社および富士通研究所は、この材料を全固体電池に採用した場合、同材料が既存のリチウムイオン電池の正極材料に比べて約2倍のエネルギー密度で動作する能力を持つことも材料計算により見いだしており、今後さらなる同材料の能力の引き上げを図るとともに、IoT、ウエアラブル、モバイルなどの機器で小型かつ安心・安全利用できる全固体電池として、早期に市場投入できるよう引き続き開発を進めていく。
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