データ伝送速度最大56Gbpsのメザニンコネクタ

日本モレックスのメザニンコネクタ

　日本モレックス（神奈川県大和市）はデータ伝送速度を最大５６Ｇｂｐｓまで強化した「ＮｅｏＳｃａｌｅ高速メザニンシステム」を発表した。高速データ伝送時に優れた信号整合性を実現するメザニンコネクタ製品に関して、従来品比でより高いデータ伝送速度に対応するアップグレード版を開発したもの。

　アップグレード版のＮｅｏＳｃａｌｅ高速メザニンシステムは、５６Ｇｂｐｓのデータ伝送速度（ＮＲＺ）とクリーンな信号整合性を特徴とし、設置面積に制約のある高密度プリント基板用途に適している。主な用途はエンタープライズネットワーキング、通信ハブおよびサーバー、産業コントローラ、医療機器、航空宇宙／防衛用高データ伝送速度スキャン機器など。

　同社の「ＮｅｏＳｃａｌｅ高速メザニン相互接続コネクター」は垂直嵌合タイプのプラグとレセプタクルで構成され、高密度用途においてＰＣＢ配線のカスタマイズを可能にする特許取得済のモジュール式トライアッドウエハー設計を採用している。一つの差動ペアに対して二つのシグナルピンと一つのシールドグランドピンの合計三つのピンを割り当てるトライアッド構想は、各トライアッドが専用グランドで遮蔽された独立の差動ペアであるためグランドピンを追加する必要がない。

　同システムに採用されている特許取得済みのＰＣＢ取り付け法である「ソルダーチャージテクノロジー」によって、はんだ接合面を堅ろうに保つことができる。

　ＮｅｏＳｃａｌｅ高速メザニンシステムは、標準品でスタック高さ１２.００―４２.００ミリメートル。２、４、６、８および１０列に８―３００のトライアッドウエハー極数および８５Ωまたは１００Ωのインピーダンス製品が取りそろえられており、用途に応じたメザニン設計が可能。

　カスタムバージョンとして、スタック高さ１０.００ミリメートル、４５.００ミリメートルの製品に加え、８５―１００Ωに対応する９０―９２Ω高速ディファレンシャルペア、もしくは８５Ωまたは１００Ωのみに対応する製品も利用可能。