業界トップの低損失実現の音叉型水晶振動子2タイプ追加

リバーエレテックの音叉型水晶振動子

　リバーエレテックは業界トップの低損失（低直列抵抗）を実現した音叉型水晶振動子「ＴＦＸ−０４Ｃ」「同０３Ｃ」の２タイプを新たに加え、量産を開始した。

　スマホ、ウエアラブル端末などのバッテリで駆動する機器は、多機能化、高性能化に伴い電力消費が大きくなる傾向にある。バッテリの持ち時間を長くするためには、待機時に消費電流をいかに低減できるかが、ひとつの課題だった。そこで注目されたのが、低ドライブで駆動できる小型の音叉型水晶振動子。

　水晶振動子は小型になるほど直列抵抗などの電気特性が低下するため、小型と低損失性能を両立した音叉型水晶振動子の製品化は、市場要求が高い反面、実現は難しいとされていた。

　同社は微細加工技術を駆使することで問題を解決し、世界最小の１６１０と２０１２サイズでありながら低消費電流での駆動を可能にするため、振動エネルギー損失の指標である等価直列抵抗値を業界最小値に抑えた新製品を開発したもの。

　技術の特徴は、独自のフォトリソ技術を駆使した水晶の３Ｄ加工の確立で音叉型水晶振動子の電界効率を極限まで高め、低損失化（低直列抵抗）に成功した。

　これによって、直列抵抗値は１６１０サイズのＴＦＸ−０４Ｃで６０ｋΩ、２０１２サイズの同０３Ｃで５０ｋΩを達成した。