電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
4月13日 160413_01 ローム 半導体集積回路 汎用リニアIC 自動車機器用

ワンチップ2メガHzで48Vから3.3Vへ降圧のDC/DCコンバータIC


 

 ロームは欧州で19年以降、急速に普及が進むとみられている48Vマイルドハイブリッド車向けに業界初のワンチップで2メガヘルツの高速動作下で48Vから3.3Vに降圧できるDC/DCコンバータIC技術を開発した。

 ボッシュ、コンチネンタルなど、欧州のティア1向け売上げ拡大の戦略製品にしていく。ローム浜松の0.35マイクロメートルBiCDMOSプロセス高耐圧版を用いて年内にサンプル出荷を開始する予定。48V電圧の産業機器向けにも供給する。日系ティア1向けにフルハイブリッド車、プラグインハイブリッド車用に供給している入力電圧14VDC/DCコンバータIC技術をベースに今回の電源技術を開発した。

 新技術は、48Vリチウムイオン電池の48V電圧をDC/DCコンバータICワンチップで3.3Vあるいは5Vの低電圧に直接降圧できる電圧変換技術。スイッチ電圧の最小オン時間(パルス幅)を従来の6分の1の20ナノ秒にすることで入力電圧を65Vまで上げることができ、電源システムの48Vから各機能を駆動させるのに必要な3.3V、あるいは5Vを安定して出力できるようにした。

 これまでスイッチオン時にコイル電流をモニタリングしていたのを、スイッチオフ時からコイル電流をモニタリグすることによりコイル電流のノイズを検出せず、アナログの回路遅延の課題も解決した。

 スイッチ出力をパルス幅で電流を制御する電流モード制御で異常発振を防止するため位相補償を簡単に実現でき、セット設計負担の軽減が可能。

 48Vを3.3Vに降圧する降圧回路では従来の48Vをいったん12Vに降圧し、さらに3.3Vに降圧するDC/DCコンバータIC2個からなる従来の2チップ(2段)構成を、DC/DCコンバータIC1個で済む1チップ(1段)構成で実現できる。

 スイッチングレギュレータ構成を2段から1段にすることでDC/DCコンバータICの実装面積を半減できるほか、48Vのリチウムイオン電池の電圧ロスをいかに少なくして3.3あるいは5Vに降圧しマイコン(ECU)に流せるかの変換効率も上げられる。

 マイコンの駆動周波数2メガヘルツ、出力電流1Aの場合、2段構成で69%(80%×85%)だった変換効率を75%にできる。


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