24ビットのLEDフルカラー調光制御用8ビットローパワーマイコン

　ロームは、24ビットの多彩な色表現ができるフルカラーLED照明用8ビットローパワーマイコンを12月に発売する。LED照明制御に必要なPWMポートを6チャンネル（チャンネル）搭載することにより、6個のLEDドライバーを駆使して単色LED、RGB3色LEDを制御し、多彩な調光、調色のパターンを自在にプログラムできる。住宅のシーリングライトをはじめ、店舗、施設、屋外などのLED照明用に供給するほか、多様なPWM出力を持つため単相ファンモーター、バッテリ充電制御などの需要も見込んでいる。

　新製品の8ビットローパワーマイコンは、ロームグループのラピスセミコンダクタが開発した。生産も前工程をラピスセミコンダクタ宮城（宮城県大衡村）で行う。後工程は海外の外部工場に委託する。月産10万個でスタートする。

　A/Dコンバータ10ビット逐次比較型6チャンネル、フラッシュROM24キロバイト、RAM2キロバイト搭載の20ピンTSSOPパッケージの「ML610Q111」（税別サンプル価格150円）と、同8チャンネル、32キロバイト、4キロバイト搭載の32ピンLQFPパッケージの「ML610Q112」（同200円）の2機種を取りそろえた。既にサンプル出荷を始めている。

　ラピスセミコンダクタ独自の8ビットRISCコアを採用した少ピンパッケージのローパワーマイコンながら、LED照明制御に必要なPWMポートを6チャンネル（分解能16ビット）搭載。マイコンのPWM波形信号でLEDドライバーのオン／オフを制御。3色発光LEDの点灯時間はPWMのデューティをRGBそれぞれ変えることで調光する。PWM出力がハイ出力時にLEDが点灯し、ロー出力時にLEDが消灯することで24ビットフルカラー調光制御が可能となった。PWM周期は125ヘルツ固定。デューティ256段階（8ビット）。

　PWM制御クロックは、新開発のクロック発生回路で8.192メガヘルツのCPUクロックを生成。内蔵ロジック電源用レギュレータと組み合わせて使用することで、外付けレギュレータなどの外部部品を削減できる。コンパレータも2チャンネル搭載し、外部端子との比較と、内部基準電圧との比較を選択できる。ヒステリシス20mV、内部基準電圧0.1―0.8V、0.05V刻みで設定が可能。