温度センサー搭載した家電制御アダプタ

　通信関連機器の受託設計製造（ＯＥＭ／ＯＤＭ）企業であるサーコム・ジャパン（東京都品川区）は、温度センサーを搭載した家電制御アダプタを開発し、受託製造の受注を開始した。家電メーカーのほか、通信事業者やエネルギー管理システム事業者などからの受注を目指す。

　同社は、台湾の通信機器のＯＥＭ／ＯＤＭメーカー・サーコム社の日本法人。日本法人独自に品質管理機能やソフトウエア開発機能を構築し、台湾本社のコスト競争力あるハード製造機能と組み合わせ、日本市場で要求される通信機器、技術サポートを提供する。

　サーコムジャパンでは１０年２月の発足以来、エネルギー関連通信機器に注力し、エコーネットライト対応ゲートウエイ端末など、ＨＥＭＳ／ＢＥＭＳ構築に不可欠な端末のＯＥＭ用製品を開発、提案してきた。

　今回、開発した家電制御アダプタもその一つ。無線ＬＡＮ機能を持ち、外出先などからネットワーク経由でアダプタにアクセス可能。アダプタ内には、家電制御用の赤外線ポートを備え、エアコンなどの家電のオン／オフなどの操作が遠隔から行える。

　端末外形は丸形で、複数の赤外線発光部を持ち３６０度の指向性で家電制御が可能。端末内に温度センサーも搭載し、外出先から室温を確認する機能や、温度変化に合せた家電制御などが行える。

　「電力使用ピーク時に節電した消費者にインセンティブを供与する『デマンドレスポンス』を実現するための端末としても使用できる。事業者向けのデモサーバーもあり、開発期間も短縮できる」と伊藤信久ＣＥＯは話す。