携帯端末向け電源・信号用防水スプリングコネクタ

　ヨコオは、携帯端末機器・業務用端末機器の電源・信号用コネクタであるスプリングコネクタ（ＳＰＣ）の新製品として、ＳＰＣ側に防水性を持たせた「防水スプリングコネクタ（防水ＳＰＣ）」を開発した。独自構造により高い防水性を発揮する。今月からサンプル出荷を開始する計画。

　スマートフォンをはじめとする携帯端末や業務用端末機器分野では、さらなる多機能化、高性能化、小型化、軽量化に向けた開発が進んでいる。同社はこうしたニーズに対応したコネクタ製品群拡充を進め、防水性を持たせた製品では、既に受けコネクタを市場投入してきた。

　今回開発の防水ＳＰＣは、主に外部機器と端末機器本体との接続インターフェイス、特に端末機器のクレードルなどのアクセサリ機器に使用されることを想定して企画したもの。

　独自の防水構造を付加することで防水性の強化を図るとともに、外部機器との脱着頻度が高いタブレット端末やノートＰＣへの電源供給やデータ転送での高い接続信頼性を提供する。

　防水ＳＰＣの特徴は、独自構造による防水機能（特許出願中）。内部形状の変更によってケーブル接続、基板接続に対応が可能。ＩＰＸ（防水規格）７を維持。配列は１列２―４極。ＳＰＣの従来の機能を損なわず、シーケンスビンにも対応できる。

　基本構成は、構成部品はＳＰＣ、シール、ハウジング、カバー。磁力による保持機能付加構造へも対応が可能。 　生産は中国工場（東莞市）で行い、１３年度は月産５０万個の生産を計画する。