130130_03
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
1月30日 |
130130_03 |
東レ |
電子材料 |
電子材料 |
一般産業用 |
耐熱性と易成型を両立させたオレフィン系離型フィルム
東レは28日、耐熱性と成型しやすいオレフィン系離型フィルムを開発したと発表した。
様々なデザインが要求されるスマートフォン、タブレット端末、薄型軽量ノートPC、家電製品、自動車内外装などの加飾(注)分野やラベル、テープ、電子部品分野へ用途開発を進める。13年下期に量産化、初年度1億円の売上げを目指す。
吉田実フィルム研究所長
は「このフィルムは塗工、乾燥時熱変形が起こらず、成型性が良く、成型後の転写剥離が容易という特徴を持つ。これらを全て満足するフィルムは今までなかった。当社独自のナノアロイ技術と高精度積層技術を駆使した3層構造にすることで実現した」と語る。
塗工時の耐熱性と易成型を両立させるため、耐熱樹脂と成型性に優れる樹脂を混合すると中間の特性となり、両立させることは難しかった。同社は、独自のナノアロイ技術により、ハード成分量とソフト成分量の比率の異なる樹脂をナノレベルで分散させ、高精度積層技術を駆使した3層構造のフィルムとすることでターゲットとする温度の弾性率を1MPa―3千MPaまで自由に制御することができた。
塗工・乾燥温度領域では、高弾性を示し、成型温度領域では低弾性となるような構造設計を行い、80度Cで寸法安定化する塗工耐熱性と、120度Cで伸度1千%以上の易成型を両立した。また、表面張力が比較的低いポリオレフィンを主成分としているため離型性に優れ、成型転写後の剥離が容易である。
注:フィルムを樹脂成型品や金属表面に貼り合わせ、デザイン性、意匠性を高める技術。塗装やめっきに比べ環境に優しい。
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