OCXO領域で高精度周波数温度特性実現のTCXO「TG-5500CA」

　エプソントヨコムは、周波数温度特性がＯＣＸＯ（恒温槽付き水晶発振器）領域の高精度（プラスマイナス０.１×１０のマイナス６乗）を実現したＴＣＸＯ（温度補償水晶発振器）「ＴＧ―５５００ＣＡ」を開発した。１２月にサンプル対応を開始し、１０年３月の商品化を予定している。

　家庭向け超小型携帯基地局の基準クロックには、周波数温度特性がプラスマイナス０.１×１０のマイナス６乗以上の高精度が必要とされている。また、基幹系ネットワーク機器にはプラスマイナス４.６×１０のマイナス６乗／２０年の安定度が求められている。このクラスの周波数精度を得るためにはＯＣＸＯや原子発振器クラスの高精度発振器の使用が一般的。

　新製品は、ＱＭＥＭＳ技術を駆使した水晶振動子を搭載するとともに、熱伝導性を考慮した独自の新構造設計により、周波数温度特性や長期エージング特性の高精度化を実現した。

　さらに、通信の品質に影響を与える温度追従特性、周波数ゆらぎ特性などの周波数安定特性も同社従来品（７.０×５.０ミリメートルサイズ品）のＴＣＸＯに比べ大幅に改善した。