電波プロダクトニュース



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7月16日090716_03 京セラキンセキ 受動部品 フィルタ デジタル情報家電用

業界初の2.6Gヘルツ帯SAWフィルター



 京セラの100%子会社京セラキンセキ(岸本勲夫社長)は、2.6ギガヘルツ帯の通過域下端からマイナス5メガヘルツ離れた周波数帯で30デシベルの減衰特性が得られ、2.5デシベルの低損失特性を実現した2.6ギガヘルツ帯SAWフィルターの開発に業界で初めて成功した。

  高選択性、低損失特性が求められる2.4―2.6ギガヘルツ 帯レピータなどの無線中継装置をはじめ、WiMAX、WiFi、XG―PHSを搭載する高速データ通信端末やPC、無線通信機器用テスターなどの計測機器向けに、京セラが7月からサンプル出荷を開始する。

  生産は京セラキンセキ山形で行う。10月から月産能力10万個で量産を始め、主にレピータ向けに供給する。11年度には月産能力を150万個に引き上げ、高速データ通信端末やPCなどにも供給し、年間12億円の売上げを見込む。

  寺澤正己京セラキンセキ取締役開発本部長は「お客さまの要望に応え、昨年11月に開発に取りかかり、約半年で実用化のメドがついた。今回の高周波帯では急峻な減衰が難しいことを前提に機器設計をされているお客さまに喜んでいただける。京セラでは携帯電話のRF用などの汎用のSAWフィルターを中心にし、京セラキンセキは特色ある技術による高付加価値品でSAWフィルターの事業規模を拡大していく」という。

  WiMAXなどの次世代高速通信に対応した2.6ギガヘルツ 帯のSAWフィルターでは、これまで通過域端から5メガヘルツ 離れた周波数帯を減衰させることが困難だった。このため、京セラキンセキでは、市販のシミュレーションソフトに独自の回路シミュレーションソフトを付加し、シミュレーション結果と実デバイス特性との相関を極限まで合わせ込んだ。また、2.6ギガヘルツ 帯SAWフィルターのIDT電極線幅をこれまでのサブミクロンルールよりさらに10%程度微細ルール化してIDT電極を形成した。

  これらにより2.6ギガヘルツ の帯域内挿入損失を劣化させずに通過域下端からマイナス5メガヘルツ 離れた周波数帯で30デシベル(typ)の急峻な減衰特性を持つSAWフィルターを実現できた。送信用外形寸法2.5×2.5×1.0ミリ、受信用同3.0×3.0×1.1ミリ。


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