電波プロダクトニュース
050115_01
窒化ガリウム系材料を用いた無線通信基地局用高周波パワートランジスタ 沖電気工業はこのほど、高出力・高周波数特性を持つ無線通信基地局用の高周波パワートランジスターとして、2004年10月に開発に成功した窒化ガリウム系材料を用いた高電子移動度トランジスター(GaN-HEMT)の試験評価用サンプル供給を開始した。2006年初めに製品サンプル出荷、後半に量産開始予定で、2008年には二百億円の市場が見込まれるGaN高周波パワーデバイス市場シェアの30%獲得を目指す。 GaN-HEMTは、出力電力密度(ゲート幅当たりの出力電力)が3-10W/mm程度と、従来のガリウム・ヒ素HEMT(GaAs-HEMT)に比べ十倍近い値が得られるため、トランジスターが小型化できる。 また、これまでは高出力を得るために複数のトランジスターにより電力合成を行っていたが、GaN-HEMTトランジスターは一個当たりの出力電力が大きいため、トランジスター数を減らすことができ、送信部の回路部品点数や回路の削減ができ送信部の小型化につながる。 さらにGaN-HEMTは、高い電圧で動作させることができるため電源の高電圧化が可能なことから動作電流を小さくでき、回路全体の低消費電力化に貢献する。 同社が今回提供を開始したサンプルは、7.8W/mmの高出力電力密度で動作をさせることにより、50.2Wの高出力化とパッケージサイズが従来の他社同等製品と比較して、体積比で約9分の1と、大幅な小型化を実現した。 このトランジスターにより、今後世界で急速な拡大が予想される第三世代携帯電話、PHSおよび無線MAN(都市圏通信網)などに用いる無線通信基地局の小型・低消費電力化が可能となる。 |
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