電波プロダクトニュース



050114_01
 
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
1月14日050114_01 富士通・富士通研究所・東レ 電子材料 電子材料 パソコン・OA機器用

ノートPCの筐体用植物系素材の大型プラスチック



富士通、富士通研究所(神奈川県川崎市、村野和雄所長)、東レ(東京都中央区、榊原定征社長)の三社は世界で初めて、環境への負荷が少ない植物系素材の大型プラスチック筐体を開発し、05年春モデルのノートパソコン「FMV―BIBLO NB80K」(オープン、市場想定価格二十三万円前後)に採用した。今後は、さらに適用の拡大を図り「環境負荷低減」と「石油資源の消費低減」を目指す。

13日に開催された技術説明会の席上、富士通の栗原清一エコデザイン推進部長は、「NB―80Kはグリーン製品よりもさらに高い環境配慮度の高いスーパーグリーン製品に認定した。2006年度までには約五十製品群を提供したい」と語った。

ノートPC「NB80K」の液晶ディスプレイの背面と底の部分の大型プラスチック筐体に植物性樹脂を用いることで、約一リットルの石油を削減できる。今後すべてのPCが植物性樹脂に置き換われば五十万リットルの石油を削減できると見る。

富士通と富士通研究所は、02年6月にトウモロコシを原料とする「ポリ乳酸(PLA)」系組織を最適化した植物素材をノートPCの筐体小部品に採用する技術を開発。 東レは、PLAを地球環境配慮方先端材料と位置付け、統合ブランドである「エコディア」とし、市場展開を図るとともに高性能化開発を行ってきた。

これまで三社は植物性系素材を筐体に適用し用途を拡大していくために、難燃性、耐熱性の改善に取り組んできたが、PLAはガラス転移温度が低いため形成が困難で、大型筐体への適用、量産が困難であった。

今回、PLAの欠点を補うために、PLAとガラス転移温度が高い石油系樹脂とを混合するポリマーアロイ化技術と難燃化技術を組み合わせることで新材料を開発した。

新素材は天然素材が約50%で、CO排出量では燃焼するサーマルリサイクルで約15%、再生するマテリアルリサイクルではさらに約17%低減することができる。

東レによれば、新素材は現在314倍のコストだが、今後数量が増えれば価格が下がり、最終的には石油系と同等のコストを目指すとし、植物系樹脂のさらなる拡大を図る。

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