米アップルが1日から米国で映像配信サービスを開始した(4日付一部既報)。ウォルトディズニーも同様のサービス開始を12日に控えている。米国での競争が激化する見通しだ。
アップルの映像配線サービス「アップルTV+(プラス)」は月額料金4.99ドル。これまでハード製品で価格高めのプレミアム品を投入してきた同社にとって異常≠ニもいえる料金体系とアナリストはみている。
これは月額8-10ドルと予測していたためで、他の同様のサービス料金より低価格という戦略にアナリストは一様に驚いた。
人気女優ジェニファー・アニストン出演のオリジナルドラマ「ザ・モーニングショー」など9本でスタートしたが、アイフォーン、アイパッド、マックなどの新規購入者には1年間視聴料無料という特典付きだ。同コンテンツは「アップルTV」アプリ搭載の機器で視聴できるが、将来的にはLG、ソニー、ビジオのテレビでも視聴できるようになるという。
ウォルトディズニーは今月12日には新しい映像配信サービス「ディズニー+(プラス)」を提供開始、来年4月にはピーコック、5月にはAT&Tが「HBO max」を予定するなど新規の映像配信が目白押しだ。
こうした同業の登場で、最大手のネットフリックスが一番割を食う、というのが調査会社eマーケッターの見方。アマゾン・プライムビデオやHulu(フール-)が米国市場で着実にシェアを伸ばしているためだ。
しかし、ネットフリックスにはサービス開始10年以上の実績と豊富なオリジナルコンテンツという資産がある。アップルやディズニーのような新規参入事業者がゼロからスタートして、ネットフリックスの牙城に迫ることができるのか。米国のアナリストは巨人≠ヨの挑戦を注視している。