オムロンの子会社オムロン ソーシアルソリューションズ(OSS、東京都港区、細井俊夫社長)は、バッテリ駆動方式のセンサーを使ったワイヤレスモニタリングシステムを4月から発売する。
バッテリ駆動による長期稼働を実現し、橋や建物などの構造物の損傷や劣化の状態把握に必要な振動やひずみなどのデータを遠隔から長期的に収集できる。
加速度・温湿度を計測し、920MHzのワイヤレス通信でシンクノードに計測データを送信するバッテリ駆動のセンサーノード。センサーノードから電力を供給し、ひずみを計測するピエゾ式ひずみセンサー。センサーノード、ピエゾ式ひずみセンサーから収集した計測データをサーバーに3G送信するシンクノードからなる。同社推奨の計測頻度設定なら5年間のバッテリ駆動が可能。遠隔地からセンサーで計測したデータを簡単に見ることができる。シンクノードは最大40台のセンサーノードを接続可能。
センサーノードに電力消費を最小限に抑える独自の電源制御機能を搭載した。待機時には高精度な計測、通信を行わず、低消費電力で計測する効率的な常時モニタリングで5年間のバッテリ駆動が可能。ワイヤレス通信、バッテリ駆動によって、通信ケーブルや電源ケーブルが不要。この設計によりケーブル敷設工事が不要になり、様々な場所に設置できる。IP65相当の高い防水性能を持つ。
また、計測データ分析精度を上げるために必要な時刻同期を、独自の時刻同期処理でワイヤレス通院でも高精度な時刻同期を実現した。これまでの構造物センシング機器はGPSアンテナを搭載し、時刻同期を行っていた。
日常的に発生する交通荷重振動を学習し、地震振動と区別することで地震発生をより正確に検知する自動しきい値設定機能も搭載した。