関心高まるPRA
（ロボッティック・プロセス・オートメーション）

　アビームコンサルティングと日本ＲＰＡ協会は１７年１０―１２月、ＲＰＡ（ロボティック・プロセス・オートメーション）導入企業の実態把握を目的とした共同調査を行った。

　今回の調査では日本ＲＰＡ協会、ＲＰＡテクノロジーズ、アビームコンサルティングにおけるＲＰＡ関連の問い合わせや導入実績の件数を分析対象とした。

　それによると、ＲＰＡに関する問い合わせは１２０７件、ＲＰＡ導入実績は９７件と、多くの企業がＲＰＡに関心を持っていることが明らかとなった。

　ＲＰＡ導入件数の推移を見ると、１７年１２月までで約４０件／月ペースで増加しており、４５８社が導入している。ＲＰＡの導入スピードは加速しており、このままペースが加速していくと今年１２月には１千件を上回る見通しとなっている。

　業種別データによると、メーカーやサービス業からの関心が高く、導入企業ではメーカーの割合が６０％と増加。メーカーの内訳は電子機器・精密機械が３８％、素材が２１％、設備が１２％と幅広い領域の企業で導入が進んでいる。


　ＲＰＡに対しては、大企業のみならず中堅以下の企業でも関心が高まっている。問い合わせ企業の従業員規模データでは、１千人以上の企業が４５％、３００―１千人未満が２２％、１００―３００人未満が２１％となった。

　ＲＰＡはフロントオフィス、バックオフィスに関係なく、幅広い業務に適用できる。ＲＰＡを導入した企業の９７％が５割以上の業務工数削減を実現したと回答しており、４７％は完全自動化を実現している。

　その一方で多くの企業が本格導入を開始し、これまでより複雑な業務のロボット化に取り組んでいるため、平均導入期間は長くなっていることが分かった。