今年はいよいよ「新4K8K衛星放送」と呼ばれるBS・110度CSによる4K・8Kの実用放送(本放送)が始まる。受信方法は現在の衛星放送と異なる面が出てくる。そこで4K・8K放送を受信するために想定される問題点をQ&A方式でまとめた(回答はJEITAとA−PAB資料を参考にした。)
A.現在、市販の4Kテレビや4K対応テレビには、新4K8K衛星放送の受信機能は搭載されていません。従って12月1日から始まる4K・8K実用放送は視聴できません。
A.市販の4Kに対応するテレビに加え、本放送の開始に合わせて発売される新4K8K衛星放送対応の4Kチューナがあれば視聴できます。また、BS・110度CSアンテナは右旋・左旋円偏波対応が必要になる場合があります。分並器や分配器、ブースタ、ケーブルも交換が必要な場合があります。
A.NHK、BS朝日、BSジャパン、BS-TBS、BS日テレ、BSフジは現在のBSと同じ「右旋円偏波」での放送のため、現在のBSアンテナのままで視聴可能。8K放送は「左旋円偏波」のため新しいアンテナが必要です。
A.電波の流れの方向のことで、右旋は衛星から日本に向かって時計回り、逆に左旋は反時計回り。左旋を加える理由は現在、BS・110度CSが使用している右旋の12GHz帯が既にいっぱいで、新たにチャンネルを割り当てる余裕がない。このため、新たに左旋を開拓することになりました。
A.集合住宅に居住の場合は、全ての4K・8K実用放送を視聴するには、BS・110度CSアンテナやブースタなど共通受信設備を右旋と左旋の両方に対応する機材へ改修することが必要な場合があります。マンションの管理組合や管理会社に問い合わせるのもいいでしょう。
A.現在ケーブル局とBS局との間で再放送できる環境整備で話し合いをしており、準備を進めています。双方が合意すれば、新4K8K衛星放送の視聴にはケーブル加入が便利という面もあります。
A.新4K8K衛星放送が始まっても現在の放送はそのまま継続、テレビやアンテナ、チューナで引き続き視聴できます。
A.簡単に言えば、4K信号を受信するチューナを4K画質のテレビに接続して視聴するのが4K対応テレビ、チューナ機能があらかじめテレビに内蔵されているのが4Kテレビです。12月からの新4K8K衛星放送を受信できる4Kテレビは現在市販されていません。本放送開始に間に合うように夏頃、市場に出てくる予定です。
A.新4K8K衛星放送をBDなど光ディスクへの録画やコピーに可能になるように、放送事業者と電機メーカーとの間で近く取り決めがあると思われます。
A.新4K8K衛星放送で録画できない放送がなされるか、まだ定かではありませんが、具体的には現行の地デジ、BS・110度CS放送と同様に録画できるように運用される見込みです。
A.現在地上波による放送予定はありません。しかしNHKと総務省が共同で研究していいます。