住友電工

光ファイバの伝送損失の世界記録を更新

　住友電気工業は光ファイバの伝送損失を低減するため、ガラスおよび樹脂被覆の技術をさらに向上させ、過去最も低い伝送損失０.１４１９デシベル／キロメートル（波長１５６０ナノメートル）を実現、世界記録を更新した。

　通信量は世界的に急激な増大が続いており、これに対応するため光通信システムの性能向上に対する要求が高まり続けている。

　光ファイバの伝送損失を下げることは光通信システムの性能改善につながるもので、同社は８８年に極低損失ファイバを実用化して以来、継続的に伝送損失の低減をはじめとする世界最先端の技術を開発、実用化。製品レベルとして、世界で最も低い伝送損失を誇る極低損失光ファイバを供給してきた。

　このほど、損失を低減するためのガラスおよび樹脂被覆の技術をさらに向上させ、光ファイバの伝送損失として過去最も低い０.１４１９デシベル／キロメートル（波長１５６０ナノメートル）を実現。従来の記録を更新する新たな世界記録となる。

　同社は今後もさらなる技術開発に挑戦し、最も優れた製品を提供し続けることで、大洋間海底光ケーブル網などの超長距離光通信システムの性能改善に貢献していく。

　本成果は、米国ロサンゼルスで開催の光ファイバ通信に関する国際会議「オプティカル　ファイバ　コミュニケーション　コンファレンス（ＯＦＣ）２０１７」においてポストデッドラインペーパーとして採択され、現地時間２３日に発表した。