MLCCメーカー

新製品開発が活発

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MLCCの小型、薄型で大容量化に
向けた新製品開発が続く
 積層セラミックコンデンサ(MLCC)メーカーにおける新製品開発が相次いでいる。スマホ、ウエアラブル端末、各種高機能モジュール向けに小型、薄型で大容量化を推進。自動車向けは、無線通信回路向けの高Qタイプやパワートレイン系の高耐電圧タイプなどを開発。さらに通信インフラ向けには小型で高耐電圧、大容量化を図ったMLCCの提案が始まっている。

 村田製作所は世界で初めて3225サイズで、125度保証、定格電圧100V、静電容量10μFのMLCCを商品化した。ネットワーク機器や基地局などの48V系電源ラインでMLCCの搭載点数を削減できる。

 スマホ、ウエアラブル端末および関連モジュールなどのデカップリング回路に向けては、世界初05025サイズで静電容量1μF(X5R特性、定格電圧6.3V)のMLCCを開発した。

 さらに0603サイズ、1005サイズにおいて、厚さ0.2ミリ品のラインアップを拡大。従来、0603サイズの厚さ0.2ミリ品の最大静電容量は0.1μFだったが、新たに1μF品を開発。また、1005サイズの厚さ0.2ミリ品の最大静電容量は1μFだったが、2.2μF品を開発した。

 自動車関連では、V2X(車車間/路車間通信)向けの車載グレード高QMLCCを業界で初めて開発した。5.9GHzにおけるDCカット用およびRFマッチング用の1005サイズの高Qコンデンサ。

 TDKは温度補償用のMLCCで、定格電圧1kVで業界最高の静電容量範囲(1n―33nF)を実現した。実用化が期待されている自動車用非接触給電ユニットでの採用を視野に入れるとともに、車載用チャージャ、DC―DCコンバータ、さらには時定数、フィルタ、共振、発振、スナバ回路といった産業機器の各種電源向けに販売している。

 新製品は、EIA規格で最も静電容量の温度変化が小さいC0G特性(温度範囲55―125度、温度係数030ppm/度以内)、NP0特性(55―150度、030ppm/度以内)を満足。

 太陽誘電は、低背型MLCC「PMK105 BJ474ML」「PMC105 BJ474ML」を商品化した。スマホやウエアラブル端末などに搭載されるICのパッケージ内やその裏側、さらには基板に内蔵させるなど、さらなる高密度実装が求められ、しかも大容量化が必要。

 新製品は、同社が培ってきた大容量化技術をさらに高度化し、しかも外部電極を薄くすることにより、1005サイズのMLCCでは世界最薄の0.11ミリという高さで、0.47μFの静電容量を実現。

 さらに「PMC105 BJ474ML」は、部品内蔵配線板への搭載に適した銅めっきを施している。

 京セラはスマホやウエアラブル端末などの通信機器に搭載されるMLCCにおいて、業界最高の静電容量である0603サイズで4.7μF、0402サイズで0.47μFの開発に成功。サンプル対応を開始した。