部品実装技術が一段と高密度化してきた。スマホからIoT、ウエアラブルへと小型機器における多機能、高機能化が進展。電子部品は小型化、ファインピッチ化、モジュール化が進む。マテリアル、プロセス、さらには評価の最新技術を結集。超小型化部品の新製品開発が活発化している。
接続部品は、ハイエンドスマホなどに内部接続用コネクタの低背・ファインピッチ・省スペース化技術が進展している。基板対基板コネクタは、0.4ミリピッチコネクタの低背化が進展し、厚み0.6ミリ、同0.5ミリ品などのバリエーションが充実してきた。さらに0.35ミリピッチの基板対基板コネクタも本格化してきた。
FPC接続用コネクタでは、0.3ミリピッチコネクタに加え、0.2ミリピッチ品の採用が始まった。カード用コネクタは、厚み1.15ミリの超薄型形状のナノSIM用コネクタ、基板落し込み構造によって、実装高さを1ミリ以下に抑えたマイクロSDカード用コネクタが開発されている。
一方、変換部品は、スマホ向けにMEMS技術を使ったマイクの小型化が進展している。SPVパッケージ(2.75×1.85ミリサイズ)品の量産が本格化している。SPNパッケージ(2.7×1.6ミリサイズ)品についても既に開発されている。
モジュール化は個別部品の実装点数を削減することで、基板上の実装密度を高める手段として多用されるようになってきた。
モジュールそのものの、小型化の開発が活発化。最近ではLTCC(低温焼結セラミック)基板や部品内蔵基板の技術を用いた小型で高機能なモジュールがスマホやウエアラブルなどに向けて開発されている。無線モジュールをはじめ、DC―DCコンバータ、カメラモジュールなどが代表的。
その中で、普及が本格化してきたブルートゥーススマートモジュールでは、3.5ミリ角×1ミリサイズ品が開発された。ICを4層樹脂基板内に内蔵。水晶振動子、コンデンサなどの周辺部品を基板上に高密度実装。樹脂パッケージ化したもの。厚みは内蔵するICを独自技術で薄型化し、基板全体で0.3ミリにした。