NEDO 交通渋滞解消の信号システム
モスクワで実証事業
NEDOはモスクワ市交通管制センター(TsODD)と共同で、交通渋滞解消のための高度交通信号システムの実証事業を実施することで合意。基本協定書(MOU)を締結した。
16年度から約1年間、同市内の5カ所の交差点に相互に連携する信号システムを設置、交通渋滞解消効果の検証を行う。また、同市以外の地域への展開を狙ったビジネスモデルについても検証する。
首都であるモスクワ市は欧州最大の都市として成長を続けるが、慢性的な市内の交通渋滞は深刻であり、ロシアの経済活動を阻害する状況にまで陥っているといわれている。
現在、同市は大規模な信号システムの更新をはじめ、交通ソリューションの刷新を図ろうとしており、日本で交通渋滞解消実績のある自律分散信号システムを市内の渋滞発生道路に連続した交差点に設置。交通渋滞を解消する高度交通信号システムの実証を行う。
16年から約1年間、京三製作所、野村総合研究所を委託先とする。このシステムは、信号制御機(コントローラ)間でリアルタイムに交通情報や信号機制御情報を交換して交差点に流入する交通量を予測、信号待ち時間が最小≠ノなるように信号サイクルを制御する。
同事業により、モスクワ市の交通渋滞解消が期待できる。この実証事業の結果を基に、ロシアのほかの地域への高度交通信号システムの展開を目指す。