デジタルネットワーク時代のメディアとして小型メモリーカードの市場は急速に拡大してきた。既存のＳＤメモリーカード、メモリースティック、コンパクトフラッシュカードなどに加えメモリースティックＤｕｏ、ＲＳ―ＭＭＣカード、その他各種のメモリーカードが提案されている。そして、これらを搭載する製品はさらに増加していく。

　アルプス電気はスイッチで培った固有技術を生かし、開発を行い、各種メモリーカード用コネクターを量産している。以下に当社製品の特徴を述べる。

　カードを押し込むことで挿入／排出するメディアプッシュタイプのイジェクト機構採用で良好な操作性を実現。カ―ド検出、ライトプロテクトＳＷは摺動接点構造で高い信頼性を有す。スタンダードタイプではスタンドオフ高さ０ｍｍ、１．２ｍｍ、１．５ｍｍ、１．８ｍｍ、２．２ｍｍ、―０．８ｍｍ（基板落し込みタイプ）、インナ―テ―ル（内端子タイプ）、リバ―スタイプではスタンドオフ高さ０ｍｍ、１．８ｍｍと豊富なラインアップを擁し、使用する高さに応じた選択が可能である（写真１）。

クリックしてください。
	SDメモリーカード用コネクター「SCDA」

　本製品では長い（１０ｍｍ）メディア排出距離と明快なクリック間で良好な操作性を実現している。
　コネクターのカード挿入口と基板への取り付けボス有無が選択でき、セット設計にフレンドリーなバリエーションとなっている（写真２）。

クリックしてください。
	メモリースティック用コネクター「SCEC」

　本製品では幅２３．０ｍｍ、長さ２６．９ｍｍ、厚さ２．３ｍｍと実装面積で業界最小を実現。業界最長のメディア排出距離（６ｍｍ）とメディアプッシュタイプで快適な操作性を実現している（写真３）。

クリックしてください。
	メモリースティックDuo用コネクター「SCEM」

　ＳＤメモリーカード、マルチメディアカード、メモリースティックの３規格に対応
　本製品は３種類の小型メモリカードを１つのスロットで対応するコンバインタイプコネクターである。独自の端子配列、端子保護機構、機構部を考案し、機能と信頼性を損なうことなく小型化と好操作感触を両立させている。
　ＳＤメモリーカード、マルチメディアカード用端子をスロット挿入付近に、メモリースティック用端子をスロットの奥に配置した。この場合、メモリースティックが挿入されると、ＳＤメモリーカード用端子にメモリースティックが接触し、メモリースティックを傷つけたり、端子を座屈させる恐れがある。この防止策としてカム板でＳＤメモリーカード用端子を持ち上げるようにした（図１）。
　メディアの挿入／排出は、コンバインタイプでは業界初のハートカムによるメディアプッシュイジェクト機構で、好脱着性を実現し、優れた操作性を誇る（写真４）。

クリックしてください。			クリックしてください。
	SCDBコンバインコネクター			コンバインタイプコネクター「SCDB」

　本製品はレバーと駆動板のカード両側排出のイジェクト構造により、メディア排出量５ｍｍで軽快な操作性を実現した。
　また、奥行き寸法の極小化設計で業界最小レベルの小型化を実現。１ステップイジェクトタイプと２ステップイジェクトタイプ、およびタイプ�T、タイプ�Uカード対応可能と豊富なバラエティーがある（写真５）。

クリックしてください。
	コンパクトフラッシュ用コネクター「SCFB」

　高容量、高速伝送、搭載機器の軽薄短小化に対応するため、新規の小型メモリーカードが次々に提案されている。したがって各種メモリーカードを１口で対応できるコンバインタイプコネクターの要求はますます増えてくると思われる。当社では市場の要求を的確にとらえ、今後も小型メモリーカード用コネクターの提案、開発を進めていく。