太陽誘電
100MHz〜1GHz、高周波対応・積層ハイロスインダクタ

　太陽誘電は100-500Mヘルツ帯のノイズ低減効果を維持しながら1Gヘルツにおけるインピーダンス値を従来品の5倍以上に高めた高周波対応・積層ハイロスインダクター「BK-1608Hシリーズ」を開発した。今月から国内で5000万個/月の体制で量産を開始し、1年後には倍増を目指す。サンプル価格は20円。

　新製品は1.6×0.8×0.8ミリメートルの角チップ型積層ハイロスインダクター。インピーダンス値で430-1000Ωまで6品種をラインアップする。パソコンやパソコン周辺機器における各種信号ラインでのノイズ対策や各種デジタル機器における入出力端子での輻射ノイズ対策、高速デジタル信号のオーバーシュート、アンダーシュートの低減などに適している。

　BKシリーズ従来品のHW、HS、HMの3材質に特許出願中の同社独自の新しい積層構造を採用し、100MヘルツからGヘルツ帯までの広い周波数範囲でのノイズ低減効果を実現した。特に1Gヘルツ帯におけるインピーダンス値は業界トップレベル。また、この新構造によって自己共振点を500MヘルツからGヘルツ帯へとシフトさせており、100-500Mヘルツでの効果を損なうことなく、それ以上の周波数でのノイズ低減効果の大幅な向上に成功している。

　内部導体には銀を使用しており、直流抵抗が低く発熱しにくい。磁気シール構造でインダクターに流れる直流電流による外部への磁気ノイズも防止。また誘導性成分を抑制しているため信号波形品位への影響も従来品に比べて少なくなっている。