車載品質に適合させた大電流対応のメタルコンポジット・パワーインダクタ「MPXVシリーズ」

トーキンのメタル系 パワーインダクタ「MPXVシリーズ」

　トーキンは、自動車分野での事業拡大に取り組みを強化している。磁性関連部品では新たに車載品質に適合させた大電流対応のメタルコンポジット・パワーインダクタ「MPXVシリーズ」を開発し、販売を開始した。

　環境対応車の燃費改善や環境規制への対応を背景に、自動車の電子化が急速に進み、車載ECUの数や規模が増大している。加えて、エンジン周辺への搭載や機電一体化も進んでおり、車載ECUには、高温環境での設置と大電流への対応が求められている。そのため、車載ECUを構成する電源回路のノイズ除去や電源の平滑化には、高い耐熱性および大電流に対応したパワーインダクタが求められている。

　そうした中、同社は車載ECUのDC-DCスイッチング電源回路に最適な表面実装タイプ　メタルコンポジット・パワーインダクタ「MPXVシリーズ」を発売、今後本格的に拡販に取り組むことにした。

　同シリーズは、マイナス55-プラス155度（自己温度上昇を含む）という広い使用温度範囲を有し、車載用受動部品の規格であるAEC-Q200に準拠。5ミリメートル角から22ミリメートル角まで7サイズで、インダクタンス範囲0.1-100μH／定格電流値2-90Aの全213種類の製品バリエーションを用意した。

　このシリーズは耐熱性に優れた金属磁性材料を用い、独自の巻線および成形技術によるメタルコンポジット構造を採用。これによって、高い磁気飽和特性を持つことで、優れた耐熱性と大電流への対応を可能としている。

　また、磁気シールド構造、表面実装タイプで小型、低背で省スペース化に貢献。低音鳴り（低うなり音）、漏れ磁束低減により周辺部品／回路への磁気的影響を低減している。

　LEDヘッドライト、メータクラスタパネル、電動ウオーターポンプ、電動オイルポンプ、電動パワーステアリングなど、車載用ECUの電源回路に広く使用できる。

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